倉重氏は、この新部長はそもそもマネジメントができていない可能性も高く、人事権の発動としての降格(人事異動)をすべきだとも話す。組織は改革肌の弁護士や社会保険労務士とコラボレーションし、不活性管理職のアップデートまたはリプレースに取り組んでもらいたい。
そのような対処がなされないのであれば、それは会社方針であり、不服に思う社員はやはり辞職や転職することをお勧めしたい。
日本のビジネスパーソンよ、声を上げよ、イヤなことはイヤと言え
とはいえ、やはり現場の世論形成も大事である。社員の声が大きくなれば、組織も問題として向き合わざるを得ないであろう。
時代錯誤で理不尽な判断に不服の声を上げる。イヤなことはイヤと言う。
成長や変化を諦めた残念なオトナ(組織内高齢者)のわがままで、成長意欲や危機意識の高い次の世代を振り回す構造を温存してはならない。時代遅れな慣習、お作法、ブルシットジョブに合わせさせ、苦しめる。しかも生産性もGDP(国内総生産)も上がっていない。まるで説得力がないし、不健全極まりない。
イヤなことはイヤと言え、日本人! いつまで満席の電車や渋滞で、人生の貴重な時間を無駄に溶かし続ける/溶かさせ続けるのだ日本社会。
我々がおとなしすぎるから、理不尽な慣習や仕事がなくならないのだ。そして、古いマインドの経営層や管理職がどんどん図に乗る。日本のGDPを下げている要因は何か? ずばり「昭和のおっさん優位な企業文化・組織文化」「元の働き方に戻そうとするお偉いさんたち」「進化を邪魔する抵抗勢力ども」である。
それぞれの立場で声を上げよ。行動せよ。
変化に抵抗し、学習や成長を放棄する権力組織や権力者は「はた迷惑」である。部下、家族、取引先、顧客……これらのステークホルダーに無駄な労力やコストを転嫁し、ストレスを与え、スピード感ある行動や成長を妨げる。組織および人事部門は、そのような不活性人材にそろそろ毅然と接すべきだ。異動、降格、あるいは退職を促す、もしくは教育して周りおよび未来の世代に迷惑をかけないよう手を尽くしていただきたい。
それが、御社のCSRでありSDGs(持続可能な開発目標)だ!
2021年も間もなく終わろうとしている。今なおDX(デジタルトランスフォーメーション)が声高に叫ばれている。ここで今一度主張したい。DXにはデジタルワークシフト、マインドシフト、スキルシフト、マネジメントシフトの4つのシフトが求められる。惰性や前例主義による、変化の放棄を許してはならない。
あなたは、あなたの組織は、変わる覚悟があるだろうか?
あまねキャリア 代表/NOKIOO 顧問/なないろのはな 取締役/エイトレッド フェロー
