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 電子メールは、ビジネスパーソンにとって電話と同じか、それ以上によく使う重要なコミュニケーションツールである。ビジネスメールの書き方といったメールの基本は研修で教えるという企業もあるだろう。

 その一方でメールには、会社の信用を傷つけたり、金銭的被害を出す大事故が起こったりするリスクもある。長年企業に勤めていれば、そうした話を見聞きしたことがあるかもしれないが、新入社員にとっては想像も付かないだろう。できるだけ入社後早い段階で、メールのリスクについても説明しておく必要がある。

間違うと事故になるCCとBCC

 まず、電子メールを使っていて起こる主な「事故」を理解してもらうとよい。メール関連の事故は、人的なミスが原因となって起こることが多い。

 送信先を間違って無関係の相手に送信してしまう誤送信や、本来送るべきファイルとは別のファイルを誤って添付して送信してしまう“うっかりミス”が情報漏洩につながるケースは、実際によく起こる。「送信前にしっかり確認して」と指示して、気を付けてもらうしかない。

 CCやBCCへの対応方法も、入社後早い段階できちんと覚えてもらったほうがよい。特に、最近の若者はLINEなどのメッセージングアプリには慣れているものの、普段あまりメールを使わないので、BCCなど使ったことがないかもしれない。

 CCやBCCをきちんと理解していない新人に、「資料をこのリストにある人に送っておいて」と頼むと、「宛先」欄や「CC」欄にアドレスを一気に入力して送ってしまうかもしれない。互いに面識のない相手同士なのに、相手側では見知らぬ人のアドレスが全て見える状態で届いてしまう。個人情報の漏洩が起こってしまうのだ。

互いに面識のない取引先などのアドレスを全て「CC」に入れて送信してしまうと、メールアドレスが漏洩し、会社の信用にかかわる事態になりかねない
互いに面識のない取引先などのアドレスを全て「CC」に入れて送信してしまうと、メールアドレスが漏洩し、会社の信用にかかわる事態になりかねない
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 「BCC」で受信したメールに対して、「全員に返信」するのはタブーだということも、新入社員は知らない可能性がある。例えば、同僚や先輩社員から取引先へのメールが、自分宛てにも参考としてBCCで送られてきた場合などだ。受信者側ではBCCのアドレスは表示されないことを知らずに、自分もひと言述べたいと考えてうっかり全員に返信してしまう。そうすると、「宛先」欄や「CC」欄に表示されていなかった相手にもメールが送られていたことが全員に分かってしまう。

BCCで受信したメールに対して、全員に返信をするのはタブー
BCCで受信したメールに対して、全員に返信をするのはタブー
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