「こんろのグリルでの子どものやけどに注意!」。調理中のグリルを子どもが触り、手にやけどを負うといった事故が多発している。こうした状況を受けて、国民生活センターが注意を呼びかけている。
2010年12月以降、20~30の医療施設が同センターに報告したグリル付きこんろによる子どものやけどの事案は36件。台所で夕食の準備中、11カ月の女児が魚焼きグリルのガラス面に手をつき、人差し指から薬指をやけどした――。こんな事例だ。
事例全体を見ると、やけどを負った子どもは、いずれも月齢8カ月から25カ月。患部は大半が手首から先で、特に人差し指や中指、薬指といった長い指に集中していた〔図1〕。
月齢8カ月から25カ月といえば、歩行できるようになったり、好奇心が芽生え始めたりする時期だ。伝い歩きで台所に入り、炎やスイッチ類などに興味を持ち、触ろうとする状況は想像に難くない〔写真1〕。