
プロ野球にデジタル革命の波が押し寄せている。最新ITを使ったデータ分析、AIやIoTを使った選手育成、VRによるこれまでにない観戦体験――。プロ野球を取り巻くビジネスモデルにも変革を迫る。プレーヤーもチームも観客も、すべてを変えるデジタルの威力を追う
プロ野球にデジタル革命の波が押し寄せている。最新ITを使ったデータ分析、AIやIoTを使った選手育成、VRによるこれまでにない観戦体験――。プロ野球を取り巻くビジネスモデルにも変革を迫る。プレーヤーもチームも観客も、すべてを変えるデジタルの威力を追う
「日本の大谷翔平は、米国のショーヘイ・オオタニになった」(米ロサンゼルス・タイムズ、4月6日電子版)米メジャーリーグ(大リーグ)開幕から約10日間で、打者としては本拠地で3戦連続の本塁打、投手としては7回無失点12奪三振を含む2勝と、大活躍を見せている“リアル二刀流”、ロサンゼルス・エンゼルスの大…
埼玉西武ライオンズが本拠地とする埼玉県所沢市の「メットライフドーム」。スタジアムの入場ゲートには、去年までは見られなかった新しい光景が広がっている。
JR京葉線・海浜幕張駅からほど近い、プロ野球、千葉ロッテマリーンズの本拠地「ZOZO マリンスタジアム」。試合前のマリーンズのスタメン発表で、突如、球場が真っ暗になった。次の瞬間、選手のコールと共にスタンドが同じ色の光で埋め尽くされ、音楽に合わせて画面の色がどんどん変化。幻想的な光の演出に、試合開始…
横浜DeNAベイスターズ監督 アレックス・ラミレス氏(下)
横浜DeNAベイスターズのアレックス・ラミレス監督は積極的なデータ活用によって弱小チームを2年連続のAクラスに導き、昨シーズンは日本シリーズにも進出した。2017年のプロ野球クライマックス・シリーズでファンをあっと驚かせたあの「神継投」も、データに基づき決めたという。
横浜DeNAベイスターズ監督 アレックス・ラミレス氏(上)
セ・リーグの下位が常連だったチームを2年連続のAクラスに導き、昨シーズンは日本シリーズにも進出した。躍進の背景には徹底的なデータ活用がある。
「万年Bクラス」の代名詞だったプロ野球の横浜DeNAベイスターズは2017年シーズン、19年ぶりの日本シリーズ進出を果たした。変化をもたらした要因の1つは、2016年から監督に就いたアレックス・ラミレス氏の存在。ラミレス監督のマネジメント手法を語るのに切っても切れないのがデータだった。
2018年3月中旬、都内のソフトバンク本社25階で、福岡ソフトバンクホークスの孫正義オーナーと工藤公康監督が手を組み「もう一度頂点を獲る」と意気込んだ。