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 最近、企業から「本質的な思考法や発想法を習得したい」という相談をよく受けるようになった。聞けば、人工知能(AI)の活用を検討した末に、「やっぱり本質がキーだね」という結論になったと言う。

 なぜ、AIならば本質、なのか?

公認会計士がいなくなる?

 AIの進化は、凄まじい。AIに置き換えられるとされる仕事は、高い知力を要するものにも及ぶ。例えば、野村総合研究所と英オックスフォード大学の共同研究(2015年発表)によれば、公認会計士の仕事は、10~20年の内に85.9%の確率でAIに置き換えられるとのこと(野村総研の関連ニュースリリース)。

 公認会計士の仕事の基本は、頭の中にある会計知識のデータベースに基づき、顧客の会計データというインプットから論理的に会計判断というアウトプットを得る活動である。要するに、大量データの論理的処理なのだ。しかも数字や数式データのそれであるから、まさにAIにうってつけと言う他はない。