日経 xTECH建築・住宅面で、過去に公開したニュースをランキング形式でご紹介します。2019年1月6日~1月12日に読まれた記事の1~10位までを、本日1月9日~1月15日にかけて無料で読めるようにしました。
1位:三代目・東京會舘が明日開場、写真で見る“谷口モダン”からの脱皮
芥川賞・直木賞の授賞式などで知られる東京・日比谷の「東京會舘」が、約4年間の閉場を経て明日、2019年1月8日に再開場する。18年12月13日に行われた内覧会で、東京會舘の渡辺訓章代表取締役社長は、「新本舘のコンセプトは『ニュークラシックス(NEWCLASSICS.)』。2020年の100周年に向けて、今の価値を守っていくだけでは難しい。守るべきところは守りながら、変えるべきところは変えた」と語った。
2位:くぎのめり込み量が異なる耐力壁の強度を実大実験
住宅の耐震性能の確保で重要な役割を果たす面材耐力壁が性能を発揮するためには、仕様通りに施工しなければならない。だが、「この程度なら」と独自の判断で見過ごされる施工ミスは少なくない。くぎのめり込み深さはその1つだ。特集「くぎめり込みで危険な耐力壁はどれ?」では、この問題を実大実験で検証。その危険性を浮き彫りにする。まずは、実験の内容を紹介していこう。構造用面材を用いた耐力壁を施工する際に、くぎのめり込みに気を配る住宅会社は少なくない。
3位:「奈良公園に高級ホテルを建てるな」、地域住民が県を提訴
地方のインバウンド対策でトラブルが目立ってきた。奈良公園南端の県有地(奈良市高畑町)にホテルを整備する奈良県の計画は、「都市公園法などに違反している」として、地域住民56人が2018年12月11日、県を相手取り現状変更と公金支出の差し止めを求める訴えを、奈良地方裁判所に起こした。原告側は訴状で、整備計画に記されたホテルは客室30室の「高級リゾートホテル」で、高価な宿泊料を前提としており、「都市公園法では便益施設として想定していない」と主張。
4位:隈研吾氏が確信を得た「足し算」の設計手法への転換
建築家・隈研吾氏(隈研吾建築都市設計事務所主宰)にとって英国初となるプロジェクト、「V&Aダンディー美術館」が多くの来館者を集めている。国際コンペから約8年を経て、2018年9月に開館。その後、わずか3週間で延べ約30万人が訪れた。川沿いに立つ美術館は、大きく2つのボリュームに分かれ、それぞれがねじれながら上部でつながる。それまで分断されていた川と街をつなぐため、「鳥居」をモチーフにしたものだ。隈氏に、美術館へのこだわりと、今後の建築設計の手法についてインタビューした。
5位:五輪施設は追い込み、国土強靭化は加速、19年の建設界展望
東京五輪まで残り1年のカウントダウンが始まる2019年。建築・住宅、土木を問わず、建設関係の実務者が押さえておきたいプロジェクトと制度、市場の動向を中心に整理しておこう。まずは、新しくお目見えする建物やインフラから。19年に完成予定の建物で最も注目されているのは、東京五輪のメインスタジアムとなる新国立競技場で間違いない。
6位:4mmくぎがめり込むと耐力は半分に
住宅の耐震性能の確保で重要な役割を果たす面材耐力壁。施工時のくぎのめり込みは、その強度にどの程度影響を与えるのか。まずは静的加力試験を実施した結果のグラフを見ながら、全体の傾向を分析する。厚さ9mmの構造用合板を正しく施工した耐力壁の結果から見ていく。くぎのめり込みが0mmの状態だ〔図1〕。グラフを見やすくするために、規定の変形角まで加力を3回繰り返した結果のうち、初回の往復分の軌跡だけを変形角ごとに抽出した。
7位:オークラロビーを徹底再現、音や光など谷口吉郎の空気感をデータ化
形だけではなく、空気感の継承─―。谷口吉郎氏(1904~79年)が設計したホテルオークラ東京(東京都港区)の旧本館ロビーを再現する取り組みが進んでいる。名建築と称された旧本館は、2015年8月に閉館、解体された。現在は19年6月の竣工を目指し、大成建設が新本館の工事を進めている。敷地面積は約2.6ヘクタールで、半分は緑地とする。東側には地下1階・地上41階建ての「オークラプレステージタワー」、北側には地下1階・地上17階建ての「オークラヘリテージウイング」と2棟のタワーから成る新本館を建設中だ。
8位:省エネの義務化なんか必要ないよね?
省エネ法適合義務化の追加対象は、中規模非住宅に絞られる見通しだ。2年半ぶりの「エコハウスのウソ」復活初回は、国土交通省の審議会委員も務める前真之・東京大学准教授が“住宅義務化先送り”に疑問の声を上げる。建築物の省エネと性能向上を目標に、2015年7月に公布されたのが建築物省エネ法である。
9位:危険な雨仕舞いを大量生産
同じデザイン、同じ雨仕舞いで十数棟の建て売り住宅を建設した。そのうちの1棟で雨漏りが発生。筆者は「同様のトラブルが他の住宅でも起こり得る」と危惧する。(日経ホームビルダー)建て主から雨漏り診断の依頼を受け、現地に足を踏み入れた時、嫌な予感がした。同じデザインの建売住宅が十数棟も並んでいたからだ。このようなケースでは、どこか1棟で雨漏りが起こると、他の住宅でも連鎖的に発生することがある。理由は簡単だ。どの住宅も同じ納め方の雨仕舞いを採用しているからだ。どこかの住宅で雨仕舞いの問題が見つかれば、他も同じ欠陥を抱えている。「危険な納め方をした住宅」が大量生産されている可能性が高い。
10位:木製サッシの修理が遅過ぎる!
A工務店はヨーロッパ風の住宅設計を得意とし、富裕層向けの高額物件を手掛けている。資産家のB氏はそんなA工務店の家づくりに共感して、新居の建築を依頼した。設計はA工務店のC社長が担当。打ち合わせの際に、B氏は大きな木製サッシを希望した。規格品にはない特別注文のサイズだ。