リノベるの石井千尋氏。
リノベるの石井千尋氏。
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 今購入できるIoT家電で、“一番使える”物は「フィリップス」ブランド(オランダ・シグニファイ、2018年5月16日にPhilips LightingからSignifyに社名を変更)のLED照明「Hue」――そんな回答が取材先から返ってきた。回答者は、中古マンションのリノベーションを手掛ける2010年創業のベンチャー企業、リノベるで「IoT住宅」を担当する石井千尋氏だ。

 IoT住宅やIoT家電が盛り上がるきっかけといえば、やはり米アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)の「Amazon Echo」や米グーグル(Google)の「Google Home」といったAIスピーカー(スマートスピーカー)だろう。今や、「Googleアシスタント」対応製品は5000種以上、「Alexa」対応製品は1万2000種以上あるとされている。日本で販売される製品はまだ少ないとはいえ、製品は続々と増え続けている。ネットワーク接続や音声認識連携などの機能を、いずれはすべての家電が取り込んですべてがIoT家電になる、との見方も珍しくない。

 では、現時点では何ができるのか、そして実際に“使える”製品は何なのか。リノベーションによるIoT化を実践してきた立場からの意見を聞いてみた。紹介するランキングは、同社の実験的ショールーム「Connectly Lab.」(2015年9月~2017年11月)で行った試験や、実際のユーザーの声を元にしている。想定しているのは、同社が得意とする1LDK~2LDKといった、比較的コンパクトな中古マンションのリノベーション物件での実用だ。

リノベる 本社ショールーム。実験場を兼ねた「Connectly Lab.」を改装し、2017年11月にショールームとしてリニューアルオープンした。同社が得意とするコンパクトマンションを模しており、1LDK(風呂はなし)で約60m<sup>2</sup>。照明はすべてHueを採用する
リノベる 本社ショールーム。実験場を兼ねた「Connectly Lab.」を改装し、2017年11月にショールームとしてリニューアルオープンした。同社が得意とするコンパクトマンションを模しており、1LDK(風呂はなし)で約60m2。照明はすべてHueを採用する
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ボタン1つで、家中の照明を一括操作できる
ボタン1つで、家中の照明を一括操作できる
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