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6種類のシーンを用意

 音声で操作する場合、まずはGoogle Homeに向かって「OKグーグル、AND HOSTELにつないで」とアプリ(スキル)を呼び出す必要がある。いくつかの体験モードが用意されており、「何か御用でしょうか」との問いに「おはよう」と言えばカーテンが開いてテレビや照明がつき、音楽が流れる「おはようモード」が設定できる。連携体験モードとしては、照明などを消す「おやすみモード」や、戸締りチェックやこの後の降水確率を教えてくれる「外出モード」のほか、「リラックスモード」、「集中モード」「シアターモード」の計6種類を用意している。

Google Homeを使い、テレビ(右壁面)や空気清浄機(床置き)、天井面のエアコンなどを音声で操作できる
Google Homeを使い、テレビ(右壁面)や空気清浄機(床置き)、天井面のエアコンなどを音声で操作できる
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 宿泊施設らしいのは、紙の「館内案内」がなく、AIスピーカーが答える形になっているところだ。「歯ブラシはある?」と聞けば「歯ブラシは50円です」、「お酒はある?」「1階ラウンジで提供しております」などと、想定問答集に基づいて回答してくれる。

 さらに、センサーと連動するプッシュ機能を追加している。例えば、1階のラウンジにはカメラが設置されており、顔識別機能を使って人数をカウントしている。夕方17~22時に15人以上の人が集まっていると、AIスピーカーが「ラウンジに人が集まっているので、あなたも行ってみませんか?」と勧める。宿泊者やスタッフによるコミュニティー作りに力を入れるホステルならではの機能だ。たこ焼きパーティーなどのイベントを適宜開催しており、コミュニティーの輪に入ることをIoTがやんわりと促してくれるというわけだ。また、湿度が低いと「加湿器をつけませんか?」と勧めるといった機能も用意した。

1階ラウンジの天井に設置されたカメラ
1階ラウンジの天井に設置されたカメラ
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 ホステルであるため、各部屋にはシャワーやトイレといった設備はなく、階ごとに共有設備として設置されている。そのシャワー室などにもセンサーが設置されており、スマホから空き状況を確認できる。IoT家電はスマホからも操作でき、複数リモコンの統合を体験できる。同社では、専用アプリと連携する機器を一括管理するための統合アプリを開発した。

シャワー室の扉に設置されたカギの開閉センサー。単純な仕組みで使用中かどうかを判断する
シャワー室の扉に設置されたカギの開閉センサー。単純な仕組みで使用中かどうかを判断する
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 こうした宿泊客の機器の利用履歴はサーバーに蓄積されていく。現状の傾向としては、1600万色を再現できるとするHueの照明を試す人が多いという。また、宿泊客からのアンケートも集めており、例えば「カーテンの開閉スピードが遅い。手で開けた方が早い」といったコメントも寄せられているという。

天井際の照明を好きな色に変えることで、部屋の雰囲気が変えられる
天井際の照明を好きな色に変えることで、部屋の雰囲気が変えられる
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 「&AND HOSTEL」ブランドの店舗は5店舗。設置するIoT家電は、IoT家電が進化の途上であることや、より多くの機器からのデータを集めることを考慮し、店舗ごとにあえてバラバラにしている。IoT家電の導入は宿泊者の体験向けに一般の設備として導入することもあれば、機器メーカー側の要望から実証実験的に受け入れることもある。機器メーカーにむけて、集めたユーザーからのフィードバックを返すことも可能とする。現時点では数が少ないためいわば定性的なデータになるが、将来的には多店舗展開などにより定量的なデータ取得が可能になると見込む。