2018年6月15日、今年も国内における自動運転技術の実用化指針となる「官民 ITS 構想・ロードマップ 2018」(以下ロードマップ2018)が策定された。2014年以降、毎年改定されており、その差分を見ると自動運転の実用化に向けた取り組みが着実に進展していることを感じる。

 ロードマップ2018を見ていて興味深かったのが、安全性確保に関する記述が増えていたことだ。注目したいのは、技術開発だけに頼るのではなく、「自動運転車が安全走行するための環境条件」に着目し、この環境条件を設定することで安全性を高めるという考え方を具体的に打ち出したことである。

 自動運転車が安全に動作できる環境のことを、「自動運転レベル1~5」を定めた米NPOのSAEインターナショナル(SAE International)は「ODD」(Operational Design Domain)と定義し、重視している。自動運転レベルとの関係で言えば、レベル1~4はODDの範囲内で自動運転が実行されるのに対し、レベル5ではODDの制限がなくなり、人間のドライバーが運転できる環境ならどのような環境でも自動運転できるレベルとなる。

 今回は走行環境条件の観点から、自動運転車の安全性確保を考えてみたいと思う。