中国のODM/OEM企業を使えば誰でも「ものづくり」ができる――。そんな風に考えていないだろうか? 実際、クラウドファウンディングなどを舞台に「見たこともなかったような製品」を発表し、羽ばたいていくスタートアップ企業を見ると「誰でもできる」は夢物語ではないようにも思える。

しかしもちろんそれは真実ではない。そこでこの連載では海外のODM/OEM企業を利用したファブレス形態で、実際に「ものづくり」を成功させた小さな企業の代表者に、小さなものづくりスタートアップの実態や独特のノウハウを、リレー連載形式で語っていただく。
書き手の1人は国内のものづくりスタートアップの先駆者の1社であるCerevoの創業者で現Shiftallの岩佐琢磨代表取締役CEO(最高経営責任者)。もう1人は低価格大容量のモバイルバッテリーのブームを作った「cheero」に関わり、現在はスマホケース「RAKUNI」をヒットさせているトーモの東智美代表である。
デジタルガジェットやIoT機器を手掛けてきた岩佐CEOと、スマホアクセサリーがフィールドの東代表。作っているモノは違うが「日本のものづくりスタートアップを盛り上げたい」という想いで意気投合し、この連載に至った。小さな企業のものづくりには、大企業と共通する部分もあれば、異なるノウハウもある。2人が明かす、小さなものづくりスタートアップの「リアルな裏話」に耳を傾けていただきたい。
Shiftall 代表取締役 CEO

トーモ代表
