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 Excelでデータの平均を計算する場合、AVERAGE関数を利用する。これはほぼ常識だろう。ただしExcelには、AVERAGE関数以外にもTRIMMEAN関数という平均を計算するための関数がある。

TRIMMEAN関数 統計関数

=TRIMMEAN(配列、割合)

 データの中間項の平均を返す。

①配列 対象となる値の配列または範囲を指定する。
②割合 計算から削除する端数のデータポイント数を0から1の間で指定する

上限と下限の何割かを除外して計算する

 TRIMMEAN関数は、平均を算出したい値の中から、上限と下限に当たる何割かを除外して平均を算出する。下記はあるグループの1人当たり年間読書数を調べた結果をまとめたものだが、同じ値を参照していても、TRIMMEAN関数を使うとAVERAGE関数とは異なる値が返る。

D2に「=AVERAGE(B2:B21)」と入力して「年間読書数」の平均を求めた。次にE2を選んで、「=TRI」と入力し、一覧から「TRIMMEAN」を選ぶ
D2に「=AVERAGE(B2:B21)」と入力して「年間読書数」の平均を求めた。次にE2を選んで、「=TRI」と入力し、一覧から「TRIMMEAN」を選ぶ
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引数「配列」は「B2:B21」とする。次に、半角カンマを入力して、引数「割合」には「0.2」と入力する。最後に「)」(カッコ閉じる)を入力する。数式が「=TRIMMEAN(B2:B21,0.2)」となったら[Enter]キーを押す
引数「配列」は「B2:B21」とする。次に、半角カンマを入力して、引数「割合」には「0.2」と入力する。最後に「)」(カッコ閉じる)を入力する。数式が「=TRIMMEAN(B2:B21,0.2)」となったら[Enter]キーを押す
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TRIMMEAN関数による平均を得た。AVERAGE関数の「8.4」冊に対して「8.0625」冊が返った
TRIMMEAN関数による平均を得た。AVERAGE関数の「8.4」冊に対して「8.0625」冊が返った
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 このように、AVERAGE関数の平均とTRIMMEAN関数の平均とでは異なる結果になった。どのような仕組みでそうなったのか、引き続きその点について解説したい。