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Excelで文字を結合する場合、「&(アンパサンド)」を用いるのが基本中の基本になる。また、関数を用いる方法もいくつかある。中でも、結合時にスペースやカンマを複数挿入したい場合、Excel 2019から使えるようになったTEXTJOIN関数を勧めたい。
文字結合の基本は「&」の活用
まずは「&」を用いた方法を見ておこう。ここではA列とB列に入力済みの姓と名を結合する。
C2を選んで「=」と入力し、A2をクリックする。さらに「&」と入力してB2を選ぶ。数式が「=A2&B2」となったら[Enter]キーを押す
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姓名を結合できた。セル右下隅のオートフィルボタンをダブルクリックして、数式をC10までオートフィルする
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上記のようにシンプルな結合の場合、「&」を用いるのが効率的だろう。次に姓と名の間にスペースを置いて「葛城 孝史」のようにしてみたい。ここでは「&」を使わずに、文字結合の関数であるCONCAT関数を利用する。
CONCAT関数 文字列操作関数
=CONCAT(テキスト1,[テキスト2],…)
複数の範囲や文字列のテキストを結合する。
①テキスト 結合するテキストを指定する。
②テキスト2 省略可能。結合するテキストを指定する。253項目まで設定できる。
C2:C10の値をクリアしたあと、C2を選んで「=」と入力し、続けて「CON」と入力する。「CON」を含む関数が一覧表示になるので、一番上にある「CONCAT」を選ぶ
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セルに「=CONCAT(」と入ったら、A2をクリックする。さらに「,(カンマ)」を入力して「" "」(ダブルクォーテーションで囲った全角のスペース)を入力する。さらに「,」を入力してB2をクリックする。最後に「)」(カッコ閉じる)を入力すると、数式は「=CONCAT(A2," ",B2)」となる。これで[Enter]キーを押す
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「葛城 孝史」と姓名の間に全角のスペースを入れられた。オートフィルボタンをダブルクリックして数式をC10までオートフィルすれば出来上がりだ。なお「&」を使う場合、数式は「=A2&" "&B2」とする
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Excelの古いバージョンでは、文字結合にCONCATENATE関数を用いた。「CONCATENATE」は「つなぐ、結合する」の意味を持つ。しかし、この関数名から一般的な日本人が直感的に機能を判断するのは難しい。これがExcel 2016以降、CONCAT関数に置き換わった。関数名が短くなったのはよいが、いまだ名前から機能を判別しにくい、残念な関数なのだ。