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 コイントスをすると、「表」が連続して出ることがある。このような場合、私たちはよく、「次こそ裏が出るのではないか」と思ってしまいがちだ。皆さんもそのような経験があるはずだ。

ギャンブラーの誤謬とは何か

 しかしながら、コイントスでの表裏の出方は、前の事象の影響を受けない。確率はあくまでも2分の1だ。よって、「次こそ裏が出るのではないか」と考えるのは誤っている。これを「ギャンブラーの誤謬(ごびゅう)」という。ギャンブルの際に人がよく陥る誤りだからこのような名が付いた。

 母集団の数が少ないほど、偏った結果が出やすくなる。これを「少数の法則」という。逆に母集団の数が増えていくと結果は平均に近づく。これを「大数の法則」や「平均への回帰」という。

 そこで今回は、少数の法則が本当に存在するのか、ExcelのRAND関数とIF関数を用いて調べてみたい。

RAND関数 数学/三角関数

=RAND()

 0以上で1より小さい実数の乱数を返す。ワークシートが再計算されるたびに、新しい乱数が返る。

IF関数 論理関数

=IF(論理式, 値が真の場合, 値が偽の場合)

 値または数式が条件を満たしているかどうかを判定する。

①論理式 真または偽のどちらかに評価できる値または式を指定する。
②値が真の場合 論理式が真の場合に返す値を指定する。
③値が偽の場合 論理式が偽の場合に返す値を指定する。
A1に「乱数」、B1に「表裏」と見出しを付ける。A2を選択したら「=RAND()」と入力して[Enter]キーを押す
A1に「乱数」、B1に「表裏」と見出しを付ける。A2を選択したら「=RAND()」と入力して[Enter]キーを押す
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この数式をA21までオートフィルする。これで20個の乱数を作り出せた
この数式をA21までオートフィルする。これで20個の乱数を作り出せた
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