顧客満足度調査では、満足度を5段階で評価してもらうことが多い。一般に満足度が高いほど大きな数字、満足度が低いほど小さな数字を用いる。今回はその一例として、評価の傾向をExcel関数で調べてみる。
最頻値と平均を算出する
まず5段階評価前提に顧客満足度をアンケート調査し、その結果を一覧表にする。ただ、数字を羅列しただけでは、顧客満足度にどのような傾向があるのか分からない。
傾向を捉える指標の1つに最頻値がある。これは最も頻出する値を取り出すものだ。ExcelではMODE.SNGL関数を利用する。この関数を用いて、各問でどの回答が最も多かったか特定しよう。
= MODE.SNGL(数値1、[数値2]、...)
最も頻繁に出現する値(最頻値)を返す。
①数値1 最頻値算出の対象となる範囲を選ぶ。②数値2 省略可能。同じく最頻値算出の対象となる範囲を選ぶ。
結果を見ると、問2の最頻値が「5」になっており、問2に対する満足度が高いように見える。ただし、即断は禁物だ。次に各問の満足度の平均値を算出してみる。
このように「平均値」を見ると問1と問3は「3.7」でまったく同じになった。四捨五入すると「4」で、「最頻値」と一致する。しかし問2は「3」になった。最頻値の「5」とは大きな開きがある。これは何を意味しているのだろう。