電子技術者への求人が「歴史的な高水準」と言われるほどの活況を呈している。職種によっては4~5倍もの求人がある。ただし現場では、必要とされる技術の移り変わりが速く、個人の力量が問われる時代が訪れている。この特集では、人材会社、大手メーカー、新興メーカーがそれぞれ望む、電子技術者の姿を追った。

電子技術者への求人が「歴史的な高水準」と言われるほどの活況を呈している。職種によっては4~5倍もの求人がある。ただし現場では、必要とされる技術の移り変わりが速く、個人の力量が問われる時代が訪れている。この特集では、人材会社、大手メーカー、新興メーカーがそれぞれ望む、電子技術者の姿を追った。
工学部も変革に乗り出す
技術者は必ずしもメーカーなどの既存の組織に属する必要はない。起業するなどして自らの組織を作ることもできる。さらに発想を広げて、いい意味で大企業と「二股をかける」ことさえ可能だ。
新興家電メーカーの人材獲得戦略
電子技術者の活躍の場が小規模メーカーへと広がっている。新興の家電メーカーが、大手の電機メーカーから電子技術者を積極的に採用しているからだ。
現場の強みに期待
大手電機メーカーが直面する課題は、技術者に必要な資質の変化だけではない。これから顕著になる可能性があるのが技術者不足である。特に、今後ますます重要になるAIの知見を身に付け自在に活用できる技術者の確保は喫緊の課題である。大手電機各社は足りない技術者を増やし、また逃さないための手を打ち始めている。
作る力より編む力
国内の大手電機メーカーが多くの電子技術者に求める資質が変わってきた。重視するのは、顧客の懐に入り込んで事業価値を探り当て、それに素早く応える力だ。
技術+αを期待
電子技術者にとって必要なのは技術だけではないとの意見も増えている。それはビジネス面やデザインなどまで目配りする視野の広さだ。こうした能力を磨くには、自ら経験を積むしかない。加えて、どの分野なら活躍できる可能性が高いかを見極めることも必要になりそうだ。
もう会社には縛られない
電子技術者にとって、個人の力量が問われる時代が訪れている。必要とされる技術の移り変わりが速く、大手電機メーカーは電子技術者の雇用の継続に慎重になっている。電子技術者を正社員として積極的に採用しているのは人材会社である。