最大10Gビット/秒で通信できる10ギガビットイーサネット(10GbE)。1万円台で入手できる10GbEネットワークカード、2万円台で買えるスイッチと、ユーザーの手に届きやすい価格帯に下がってきた。KDDI(au)が10GbE対応の光回線サービスを始めるなど、宅内LANを10GbE化するメリットが拡大している。普及価格の10GbE対応機器でどの程度の性能が得られるのか。実際に検証した。
激安の部類に入るのは、台湾エイスーステック・コンピューター(ASUSTek Computer)のネットワークインタフェースカード(NIC)の「XG-C100C」、米ネットギア(Netgear)のネットワークスイッチ「NETGEAR GS110MX-100JPS」などだ。
種別 | 製品名 | 10Gビット対応ポート | 5Gビット/2.5Gビット対応 | 実売価格 |
---|---|---|---|---|
NIC | ASUS XG-C100C | 1 | 〇 | 1万3000円前後 |
NIC | 玄人志向 GbEX-PCIE | 1 | 〇(サポート外) | 1万8000円前後 |
NIC | Intel X550-T1 | 1 | 〇 | 4万円前後 |
NIC | Intel X550-T2 | 2 | 〇 | 4万7000円前後 |
スイッチ | ELECOM EHB-UT2A04F | 4 | - | 4万7000円前後 |
スイッチ | NETGEAR GS110MX-100JPS | 2 | 〇 | 2万8000円前後 |
スイッチ | NETGEAR XS505M-100AJS | 4 | 〇 | 5万1000円前後 |
NICは10GbE対応のポート数が1、スイッチは同2と少ないものの、自宅内のファイルサーバーのアプライアンス、いわゆるNAS(Network Attached Storage)と接続するには十分だ。PCとNASの1対1接続であれば、10GbE対応NICが2枚あれば事足りる。インターネットは無線LAN、NASとの接続は10GbEの有線LANで接続すれば、ローカルドライブに匹敵するデータ転送速度でファイル共有できる。
LANケーブルは、流せる信号の周波数を500MHzまで保証する「カテゴリー6a(CAT6a)」であれば10GbEで電気的な通信路が確立(リンク)する。ギガビット・イーサネット向けに広く使われるカテゴリー5e(CAT5e)は10GbEでのリンクが保証されてはいないが、品質の悪いケーブルでなければほぼ利用可能だ。5Gビットまたは2.5Gビット/秒で通信できる「NBASE-T」モードを用意する製品であれば、CAT5eのケーブルを使って1Gビット/秒を超える速度を実現可能だ。