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 こんにちは。式町久美子と申します。提案活動の方法論「プロポーザルマネジメント」を普及させるための日本プロポーザルマネジメント協会で代表理事をしています。仕事柄、提案活動の悩みをよく聞きます。この連載では、よくある提案の悩みについて解決策を提示していきたいと思います。

 「クライアントに出す提案書の作成を上司から任されたが、具体的に何をどう書いたらよいか分からない」。若手の営業担当者からよく、こんな相談を受けます。

 企業によっては、提案資料のひな型が用意されていることもあります。しかし多くの場合は、過去の案件で使った資料を流用したもの。自分がこれから担当する顧客向けに使えるとは限りません。

 結局、新しい提案書を作るため、既存の製品やサービスの紹介資料をつなぎ合わせるケースが多いようです。しかし、こうした提案書は「お客様に最後まで読んでもらえなかった」という声を聞きます。それは当然のことかもしれません。自分が顧客の立場になったつもりで考えてみましょう。

先に相手のことを書き、自分の話は後回し

 実は、提案書には「最低限書くべきこと」と「書く順番」があります。特に重要なのが冒頭です。「相手のことから書く!自分の話は後回し」が鉄則です。

 冒頭に相手のことを書くのは、相手は単に製品やサービスの機能を知りたいのではなく、「なぜこの提案を選択すべきなのか」という答えを期待しているからです。この期待に最初に応えるため、書き出しで「自分は相手を理解している」ことをまず明示するのです。相手に「この人は自分の悩みを分かってくれている」と印象付けて、「この人に相談したい」と思わせる効果が期待できます。

 具体的には5つのことを提案書の冒頭に書きます。「相手のニーズ」「解決策」「ベネフィット(利点や利益)」「根拠」「差別化ポイント」です。しかもこの順番が、提案書をまとめるうえで大切なのです。

提案書の冒頭に記載する5つの要素と順番
提案書の冒頭に記載する5つの要素と順番
打ち合わせの前に、メールで提案内容についてすり合わせる場合にも活用できる。お互いの認識が一致するまで対話しながら内容を修正し、合意を得たら提案書に清書する
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