(前回から続く)
わずか2万~3万円という価格ながら、自動運転技術を載せた中国のロボット掃除機。レーザーを使った測距センサー「LiDAR(Light Detection and Ranging)」と各種センサーの情報から自己位置推定と地図生成を行う「SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)」技術を搭載する。その機能は中国でしっかりと試した。
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次は、いよいよ分解班が本領発揮する番だ。2万円台と爆安のロボット掃除機には、どんなLiDARが使われているのか。SLAMの演算処理に必要なマイコンは何か。無線通信モジュールはどうか。興味は尽きない。
まずは、中国でシェア48%に達するという最大手のエコバックス・ロボティクス(ECOVACS ROBOTICS)の代表機種2機種の分解を紹介する。分解はモノづくりのためのコワーキングスペースDMM.make AKIBAで行い、電機メーカーや部品メーカー出身の技術スタッフの方々にご協力いただいた。
分解する2機種は、1699人民元(1人民元=17円で約2万8900円)の売れ筋「DEEBOT DE35」(以下、DE35)と、1999人民元(同約3万4000円)でやや高価格の「DEEBOT 9」シリーズの「DR95」である。