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 転身部屋に出勤すると、とてもゆったりとした時間が流れます。その多くを求人検索して過ごすのですが、今まで一度たりとも見たことがなかった自社の求人サイトにアクセスしてみて発見するのが、中途採用の募集です。

「リストラをしているにもかかわらず、人を採用するのか。けしからん!!」

 このように怒りをあらわにする人がいます。しかし、中途採用の採用職種をしっかり確認してみましょう。今からそこに異動して、すぐに活躍できるでしょうか。

 今や、自社に残って力を発揮できるかどうかは、能力の高い低いだけで決まるわけではありません。別次元のスキルを求められるケースが増えています。例えばある自動車会社の中途採用における求人内容は、一見、IT企業のエンジニア採用のようです。

 このように中途採用のページには、「自社が今、どんな人材を求めているか」を理解するための情報が詰まっています。

早期退職応募の前に、自社の採用ページをチェック

 筆者は、早期退職者募集に応募する前に、自社の採用ページを一度確認することを勧めています。

 早期退職を勧める上司や人事担当者は、「当人はこういった新しい技術に関心がないだろう」と思い込んでいる可能性があります。社内の構造改革が進んでいるときは上司も人事部も忙しく、個々の社員の希望やキャリアを確認する余裕がありません。

 どうせ転職活動をするのであれば、自社の採用ページも確認してみてはいかがでしょうか。関心がある、チャレンジしてみたい職種が見つかれば、その採用状況を確認してみるのも1つの手だと思います。

 リストラの際に人事担当者が、転身候補者に対して「社内か社外に、もっと良いポジションがあると思う」と自社の採用ページを見せることもあります。該当しそうな職種が全くないのに見せてくるケースは、暗に「社内にはない」と言っているのかもしれません。しかし職種転換も受け入れられるのであれば、社内転職の相談をしてみてもよいでしょう。

天笠 淳
アネックス代表取締役/人事コンサルタント
天笠 淳 早稲田大学商学部卒業後、IT企業、金融機関にて人事業務を経験。株式会社アネックス、一般社団法人次世代人材育成機構の代表として、働きやすい職場づくりを主なテーマとし、企業の人事、人材開発のコンサルタントを行っている。次世代人材育成機構では、代表理事として、学生の就職活動へのアドバイスや、社会人のキャリア支援を20年以上手掛けている。