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転職は、固定収入を得るためのリスク回避の手段

 今後は、どのような企業でも早期退職者の募集が始まる可能性があります。ベテランだけでなく、社員の大半が対象になるかもしれません。

 こうした状況を見ている20代や30代の、働き方に対する意識が変わるのは当然でしょう。1社に骨をうずめるのではなく、転職を前提として企業を選ぶのが当たり前になってきています。

 転職の意味合い自体も変わってきています。以前は、給与アップ、キャリアアップを果たすためというのが転職の主な理由でした。今ではそれだけでなく、転職すること自体が、固定収入を継続的に得るためのリスク回避の手段になっています。今後は全ての社会人にとって、転職スキルは不可欠のものになるでしょう。

 早期退職の案内を受けるのも、人事異動と同じくらい当たり前のことになるかもしれません。突然職場に連絡が来て、人事や上司から「一応、全員にアナウンスするので聞いてください」と話があり、条件が淡々と伝えられます。

 その日のために、今から心の準備をしておいたほうがよいかもしれません。イメージを持っているのと持っていない場合とでは、早期退職のスタートの切り方が変わってくるからです。早期退職、さらにリストラを伝えられる場面を疑似体験したい方は映画「マイレージ、マイライフ」(原題「Up in the Air」)がお薦めです。

天笠 淳
アネックス代表取締役/⼈事コンサルタント
天笠 淳 早稲⽥⼤学商学部卒業後、IT企業、⾦融機関にて⼈事業務を経験。株式会社アネックス、⼀般社団法⼈次世代⼈材育成機構の代表として、働きやすい職場づくりを主なテーマとし、企業の⼈事、⼈材開発のコンサルタントを⾏っている。次世代⼈材育成機構では、代表理事として、学⽣の就職活動へのアドバイスや、社会⼈のキャリア⽀援を20年以上⼿掛けている。