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 筆者は職業柄、「Googleアラート」で「転職」「早期退職」「退職勧奨」といったキーワードを登録し、ニュースをチェックしています。特に最近は、これらに関するニュースが毎日途絶えることなく発信されていることに驚くばかりです。

 東京商工リサーチによると、2020年の上場企業の早期・希望退職者募集が同年12月9日までで90社に達したそうです。リーマン・ショック直後の2009年は191社でしたが、それに次ぐ数字となりました。

 早期退職者の募集は、40~50代の経験豊富な社員を対象とする企業が多いと感じます。応募した方々の転職活動が気になるところです。

 今回は、経験豊富な転職者が面接で最もしてしまいそうな失敗を取り上げます。

書きすぎない、話しすぎない

 その失敗とは「書きすぎ・話しすぎ」です。経験豊富だからこそ「自分はこんな経験もあるし、あんなプロジェクトも手掛けたし、ときによってはこんなリスクもくぐり抜けてきた」とアピールしたくなります。その気持ちが強すぎて、アピールが過剰になってしまうのです。

 まず履歴書。1つの枠にあれもこれもと多くの話題が詰め込まれた履歴書は、採用担当者が読むのに骨が折れます。結局その人の強みは何なのか、分かりにくくなります。

 面接の際も、基本的には「1つの質問に対して、1つの回答」を心がけるべきです。しかし経験豊富な応募者には、自己PRに力を入れすぎるあまり回答が冗長になってしまうケースが多々あります。長すぎる回答で面接官を飽き飽きさせてしまうと、印象も悪くなります。

 中には、社員表彰の表彰状や提案書のサンプルなどを、面接官の求めがないにもかかわらず差し出し、いきなり説明を始める人もいます。前職や現職で作成した資料は機密情報であることも多く、面接官から見れば「情報管理ができていない人」と映りかねません。

 このように経験豊富な方ほど、面接での質疑応答で不採用になるリスクがあるのです。