全2667文字

 企業の中途採用が、新型コロナウイルスの影響で抑制されている――。前回のコラムでその状況について触れました。しかしこうした環境下でも、3月末までの年度内予算でなんとか採用をしようという企業はあります。今も採用面接は続いているようです。

 対面での面接を避けようとする企業が採用しているのが、オンライン面接です。Webブラウザーなどを起動して、映像と音声を通じて面接を実施します。

 オンライン面接はこれまでも、都心部から離れた場所から人材を発掘したい企業などが導入していました。しかし「本当に会わずに選考してよいのか」「評価の精度に問題はないのか」などと懐疑的な見方も少なからずありました。日本企業においては、実施は一部にとどまっていました。

 しかし新型コロナウイルスへの対応によってリモートワークが進み、オンライン会議が一気に浸透しています。こうしたことから、オンライン面接の需要も急加速している感があります。

 前回も紹介した、エンワールド・ジャパンの調査「新型コロナウイルスの感染対策」(2020年2月27日発表)によれば、中途社員の採用活動で実施している感染対策のうち、第1位は「採用面接・面談をオンライン化」(回答企業の61%)でした。このうち約3割は、「最終面接(役員面接)もオンライン」で実施する予定だそうです。内訳を見ると、外資系企業が30%なのに対して、日系企業は36%。日系企業は外資系企業に比べて6ポイント高くなっています。

 最終面接(役員面接)のオンライン化の「実施を検討している」も、外資系で企業52%、日系企業で29%に上ります。今後、オンライン化の動きがますます進むかもしれません。

1次面接の3~4割がオンライン

 採用の現場の感触はどうなのでしょう。IT、コンサルティング業界を中心に30年以上人材支援を手掛けているヘッドハンターのモリさん(仮名)に、ここ数カ月の動きを聞いてみました。遠隔地の応募者を含め、1次面接の3~4割がオンラインで実施されているとのことでした。