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 「面接がうまくいった、これは内定間違いなし!」と思っていたら不採用通知が来た、という経験はないでしょうか。面接官ときちんとやり取りでき、場の雰囲気もとても和んだ状態で進行。なぜ不採用にされたか、自分では見当がつかないかもしれません。

 転職活動では、こうしたことは珍しくありません。具体的に考えられる状況をいくつか見ていきましょう。

面接官が笑顔でうなずいてくれたのに不採用

 最も多いのが、「面接官の共感を得られたし、対応が好意的だった。それなのに不採用になった」というケースです。

 面接官は終始笑顔で、自分の話にうなずきながら面接を進めてくれた。「こんな企業だったらぜひ働いてみたい」「現職の上司がこんな人だったら辞めたりしないのに」と思ってしまうほど優しい対応だった。応募者からすれば「これは採用間違いなし」と思ってしまいそうです。

 しかし、「笑顔で自分の話にうなずいてくれた」のは、面接官の基本動作を実行しているにすぎません。共感を示すことで、応募者の発言を促しているのです。

 応募者は面接の場面で緊張しているとスムーズに会話ができません。面接官は限られた時間内で本来の人物像を知るための情報を十分に集めなければなりませんが、それが難しくなります。ですから面接官は意識的に、応募者が話しやすい場づくりをする必要があります。それで面接官は、笑顔でうなずく、好意的な質問をするなどの対応をしているのです。

 実際に、面接官が応募者の話にうなずくと、うなずかないときに比べて得られる情報が5倍に増えるといわれています。応募者がどんな能力を持っていてどんな人柄なのか、できるだけ多くの情報を集めて採否を判断しようとしている面接官ならば、応募者がどんな人物かにかかわらず印象良く振る舞うようにするでしょう。

 余談ですが、面接官として経験を積めば積むほど、“顔は笑っているが目が笑っていない”人相がつくられていきます。

「最終面接は顔合わせ」と言われたはずが

 「最終面接なので決まったも同然」という勘違いをしている人は結構います。実際、面接の冒頭で「最終面接は担当役員との顔合わせが目的ですから、リラックスしてください」と言われるケースもあります。これで「既に内定はゲットできた」と思ってしまうようです。

 確かに、1次面接が現場のリーダーやメンバー、2次面接が管理職、3次面接が役員による選考としている企業は多くあります。2度の面接をクリアしてきた人物なので、最終面接は形式的という場合もあるかもしれません。

 しかし企業によっては、最終面接が「最終候補者から1人を選抜する」場であることも忘れてはなりません。「Aさんのこの部分は適性がある、しかしBさんはAさんにない魅力がある」など、現場のメンバーや管理職では採否が決められないことがあります。そうした場合、最終面接で「2人のうちどちらかを選ぶ」など最後の判断がなされます。