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 新型コロナウイルスが世界を揺るがし、収入や雇用に対する不安が広がっています。節約を心がけて過ごしている方も多いでしょう。

 筆者は再就職支援をする中で、「収入が減ったら減ったなりの暮らしをすればいい」と広言する人に少なからず出会ってきました。そうした人に限って、「何を減らせるのか」の優先順位が付けられていないと感じています。いざ収入が激減したら最低限何を保持すべきなのか、なくなっても大丈夫なものは何かを決めておかなければ、ギリギリのところで思考停止に陥って大切なものを守れないケースがあります。

 今回は、あえて「最悪の事態」、つまり失職の危機に直面したときのことを想定してみましょう。そのときにどうすべきか、何を断捨離するかを具体的に考えることで、漠然とした不安が少しは解消できるかもしれません。

悲しい「非日常」には少しずつ慣れていく

 まずは、収入が突然ゼロになったと仮定してみます。すぐに考えられるのは、「預貯金で何カ月生活できるか」です。貯蓄額がいくらあるのか、生活費はどれくらいかかっているかを改めて整理し、今の生活レベルを維持できる期間を試算します。

 その上で、何を節約できるかを考えます。まず候補になりそうなのは、遊興費(飲み代、ゴルフ代、交際費など)でしょうか。これまでの不況時は、ここまでで抑えられていた人が多いと思います。

 次に、教育費(子どもの授業料、塾代、お稽古事の月謝など)や生活必需品のうち比較的必要性が低いもの(自家用車の維持費、スマートフォンの買い替えなど)を整理することになります。早期退職制度の対象になった中高年には、ここまでの検討が迫られてきました。