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単身赴任しながら「Zoomでつながる」選択も

 転職先が今の居住地から遠い場合、引っ越しを伴うことがあります。家族もついていくのか残るのかは大きな決断です。

 筆者もキャリア相談でよくこうした相談を受けます。「配偶者の勤務地の関係で会社を辞めなくてはならなくなりそうですが、どうしたらよいでしょう」といった相談です。

 家族が仲良くいるためには一緒に住むべしという考え方もありますが、筆者は「円満な家庭、良好な夫婦仲を保つためには経済的基盤、つまり安定収入が必須」と考えています。特に結婚してからの転職で、夫婦共に同レベルの収入がある場合、一方の転職に伴って一方が仕事を辞めることで経済的な不安定に陥ることもあります。

 また、「一緒にいないほうがお互いに幸せ」ということもあります。現状のコミュニティーや学校で満足しているならば、転職者だけ単身赴任したほうが引っ越しによるさまざまなリスクを回避できるかもしれません。家族は現住所に残るので、コミュニティーの再構築、子供の転校など未知の世界に対して時間を使う必要がなくなります。

 それでもやはり一緒にいなければという方は、Zoomのようなツールを24時間つなぎっぱなしにしておき、いつでも様子を確認したり会話をしたりできるようにする方法もあります。夕食もZoomを介して一緒に食べられます。実際に私の知人で、これを実行している人がいます。

 転居を伴う転職を予定している人は、こんな選択肢もあってよいのではないでしょうか。家族と一緒に引っ越しをする前に、一度試してみることをお勧めします。

天笠 淳
アネックス代表取締役/人事コンサルタント
天笠 淳 早稲田大学商学部卒業後、IT企業、金融機関にて人事業務を経験。株式会社アネックス、一般社団法人次世代人材育成機構の代表として、働きやすい職場づくりを主なテーマとし、企業の人事、人材開発のコンサルタントを行っている。次世代人材育成機構では、代表理事として、学生の就職活動へのアドバイスや、社会人のキャリア支援を20年以上手掛けている。著書に『転職エバンジェリストの技術系成功メソッド』『オンライン講座を頼まれた時に読む本』(いずれも日経BP発行)がある。アネックスのWebサイトはhttp://www.annexcorp.com/