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 新型コロナウイルスの影響が広がる前、中途採用市場で関心事の1つになっていたのが早期退職制度でした。2019年後半から2020年1月だけでも、たくさんの大手企業が早期退職者の募集を始めていました。「今応募して、有休消化をしながら転職活動をしよう。4月の新年度は新職場でスタートを切ろう」と思っていた人も多いでしょう。

 しかし、思いも寄らない事態が起こりました。新型コロナウイルスの感染拡大で、中途採用市場は混乱しています。それは、本連載でもここ数回書いてきた通りです。

 早期退職制度で前職を辞めて転職活動中の人は、この状況に苦悩しているかもしれません。このまま転職先がなかなか決まらなければ離職期間が長引き、再就職がさらに難しくなるのではないか。特に40~50代の人は、不安を抱いているのではないでしょうか。

 確かに、離職期間が長いと転職活動において不利になりがちです。しかし今回のように経済活動が停滞する中では、一定の離職期間が発生してしまうことは避けられません。合同企業説明会が中止になったり、求人にエントリーしても企業の中途採用活動が遅れたりしています。

 公共職業安定所(ハローワーク)もいくつか調べてみましたが、電話や手紙による相談が基本になっています。中には、面談どころか一時閉鎖しているハローワークもありました。どの組織も業務抑制や停止を強いられており、ハローワークも例外ではないのです。

 こうした状況に加え、企業の業績悪化や先行き不透明感による人員削減などが起こっています。これらは個人ではコントロールできないことです。

 ですから、このタイミングで離職期間が長引くのは仕方ありません。採用面接では、「早期退職制度で3月末に退職しました。退職と並行して転職活動をしていましたが、新型コロナウイルスの影響で人材エージェントとの面談や転職フェアへの参加ができませんでした」と伝えれば、面接官もそれ以上問うことはないと思います。