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 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、テレワークが急速に広がりました。感染予防のためだけでなく、通勤時間の削減や会議の効率化など多くのメリットがあるといわれています。

 しかし、全ての企業や部署がテレワークを実践できるわけではありません。日本経済団体連合会(経団連)が2020年4月21日に発表した調査結果では、テレワークや在宅勤務を導入していると回答した企業が97.8%に上りました。一方で、クラウド型会計サービスを提供するfreeeが中小企業の社員を対象に実施した同様の調査では、回答者の64%が「会社としてテレワークは許可されていない」と答えています。業種や職種、企業規模でもかなりの差があるようです。

 テレワークが認められていない人の中には、それが原因で転職を考え始める人も出ているようです。とはいえ、隣の芝生は青く見えるもの。テレワークは良いことばかりともいえません。今回は、筆者の実体験や各社の人事担当とのやりとりから見えてきたテレワークの課題を紹介します。本当に転職するか、どこに転職するかを検討する際の参考にしてください。

自己管理ができないと週7日働く羽目に

 テレワークでめりはりをつけて働くには、自己管理が大切です。それができていないと、やらなければいけない仕事が先延ばしになり、週7日テレワークをする羽目になります。

 職場に出勤しているときは、起床時刻や乗る電車、昼食、退社とおおよそ決まった通りの時刻で動きます。これを自己管理でできるかというと、実は容易ではありません。1人の場合、誰も管理してくれないのです。

 自己管理はできても、家族がハードルになる場合もあります。炊事や洗濯をする、子供の面倒を見るなど、自宅では最低限の家事が発生します。普段は配偶者に任せきりという人も、自宅にいると家事の担い手として期待がかかるでしょう。子供が風邪を引くなど突発的な事態も起こります。それらをこなしながら仕事に対応するスキルが求められます。

意外とお金がかかる

 テレワークは、意外にお金がかかります。まず、落ち着いて仕事ができる環境が自宅にない場合。電源や無線LAN環境が用意されているカフェで仕事をする人も多いようです。ただし、カフェにずっと腰を落ち着けられるわけではありません。

 隣に座ったお客がうるさい、同業他社の社員が近くにいて会話の内容が気になるなど、集中できないことはよくあります。さらに、途中でトイレに行きたくなった場合は必ずそこで業務を中断せざるを得ません。

 筆者はカフェで離席するとき、自分の荷物を全て持って行くようにしています。なぜならテレワーク勤務の会社員時代、カフェでの離席中にかばんを何者かに奪われた同僚がいるからです。今の取引先でも、年間に1人はそうした話を聞きます。