新型コロナ禍は、人々のキャリアや働き方への意識に大きな影響を与えました。2020年5月28日にエンワールド・ジャパンが発表した「新型コロナ禍におけるキャリア・転職意識調査」の結果からもそれがうかがえます。
この調査によると、回答者の約7割がキャリア・転職への意識が変化したと答えています。どのように変化したかを尋ねた結果、「リモートワークが中心となる新しい働き方を希望」と答えた人が51%で最も多くなりました。
注目は、この設問で2番目と4番目に回答が多かった項目です。2番目は「個人の能力・スキルアップへの意識向上」(46%)、4番目は「副業・ダブルワーク等により副収入を増加したい」(34%)でした。いずれも、現職に依存した働き方への不安が広がっていることを表していると考えられます。
同じように感じている人がいたら、具体的にどんなスキルアップをするか、ダブルワークのために何をすべきかを今週中に整理して、1つでも実行しましょう。「スキルアップやダブルワークをしようと思っている」だけでは、何も変わりません。今すぐ行動に移すべきです。
“ニューノーマル”を意識している今が好機
なぜ今すぐなのか。それは、これから月日がたってしまうと気持ちが変わりやすいからです。6月に入ってオフィスに出勤し始めた人が増えていますが、テレワーク期間中にできなかった作業をオフィスでこなしているうちに1日が過ぎ、1週間が過ぎていきます。
こうして1カ月がたったら気持ちはどうなるでしょうか。新型コロナ禍という緊急事態によって“ニューノーマル”を意識していたはずが、「元の通りでもなんとかなるだろう」といった“ノーマル”の状態に戻ってしまいそうです。そして次にニューノーマルを意識するのは、あなたか会社か世の中に再び緊急事態が起こったときでしょう。
そのときに慌てるくらいなら、今動きましょう。意識が変わった今こそ、スキルアップや能力開発を1つでも始める好機です。それが、今の職場でのキャリアアップやダブルワーク、転職などに大きな影響を与えるはずです。
テレワーク期間が長引き、自宅での仕事環境を充実させた方も多いでしょう。その環境を使って、新しい働き方の練習をしてみるのも1つの方法だと思います。