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 早期退職制度の運用を始める会社が増えているようです。東京商工リサーチが2020年6月2日に発表したデータによると、20年1~5月に早期・希望退職者を募集した上場企業は33社に上ります。これは、前年同期の2倍に当たります。19年全体の社数が35社だったので、これに迫る数値です。

 19年にも早期退職者募集のニュースは多く耳にしましたが、「黒字リストラ」の企業も多くありました。経営状態が悪化しているわけではないが将来を見据えて人員の整理をするという、少し余裕のあるリストラです。

 それが今は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で「赤字リストラ」が増えてきたようです。企業側も待ったなしという状態です。

 たった半年弱のうちに、本当に世の中が変わってしまったものです。会社員も、常日ごろから雇用や保険についての知識を身につけ、選択肢を考えておかなくてはならなくなったといえます。

 今回は、早期退職にまつわる退職金の注意点について見ていきましょう。

早期退職の加算金に期待できない

 赤字リストラにおいて、大きな影響を受けるのが「割増退職金」でしょう。早期退職者を募集するに当たって、退職金を割増するものです。応募を考える際に、「いつ辞めたら割増退職金が最も多くもらえるか」を気にする人もいます。

 この割増退職金も、だんだんあてにできなくなってきていると思います。以前は、早期退職の対象者によっては退職金を2倍に引き上げるという報道もありました。しかし赤字リストラが増えている最近は、割増をしているケースが減っている印象を受けています。この点については心積もりをしておいた方がよいかもしれません。