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 中には売り上げだけを目的に、本人の希望職種でなかったり求人要件が合わなかったりする求人をたくさん送ってくる外資系人材エージェントもいます。へきえきするものの、求人を出し渋るエージェントに比べればありがたいと筆者は思います。「自分が応募できる求人がない」という不安は、本人の自信を失わせてしまうのです。

 「ちょっと違うなあ」と思う求人でも試しに面接を受けてみて内定が出たら、エージェントは「あなたのキャリアに絶対に役に立つから」と思いっきり背中を押してきます。実際に入社するかはその人次第ですが、転職先を選ぶ上で視野が広がりますし、内定を得たという自信もつきます。

 あまりにも自分の希望と異なる求人の紹介を受けるときは、「自分の希望がぶれている」という気づきにもつながります。たくさんの求人情報を見ながら、自分の気持ちを整理してみるとよいでしょう。

転職活動を気楽に進められる

 外資系人材エージェントの場合、気楽に転職活動を進められることもメリットです。私は英語がネーティブでもバイリンガルでもないので、選考で落ちたときも人材エージェントに細かいことを英語で聞けないため、気が楽でした。「アマガササーン、ザンネンデシタ(英語)」「デ、ツギノキュウジンデスガ(英語)」と、いちいち立ち止まらずに、次から次へと求人を出してくる姿に意味もなく勇気づけられた経験があります。

 提出書類のスタイルも筆者には合っていました。外資系人材エージェント経由で応募する求人の多くは、英語で書いたレジュメ(履歴書や職務経歴書)の提出を求めます。日本語が英語になったからといって自分のキャリアは何も変わりませんが、書く内容はかなり変わります。

 日本語の職務経歴書では、転職回数が多い人は日本語で職務経歴書を書くと結構な枚数になり、これを受け取った企業はうんざりするのではと不安になってしまいます。しかし英語のレジュメの場合、フォームに沿って書くと1枚から2枚のレジュメに収まります。経歴がシンプルにまとまるので、心が軽くなります。

 もちろん、外資系でも転職回数は気にされます。3回を超えると「ジョブホッパー」と呼ばれるようで、筆者は面接で「天笠はジョブホッパーだけど、採用してもすぐ会社やめてしまうの?」と英語で聞かれた(ような気がした)ことがあります。

 しかし、なぜかこのとき筆者には根拠のない自信があり、「いや、大丈夫です」と明確に答えて採用されました。今から思えば、「転職回数が多いと敬遠される」という日本企業に対する思い込みが英語のレジュメで解消され、心の重荷が外れたのかもしれません。