全1922文字

 そして今、テレワークを今後も基本として考える企業が増えています。企業によっては、従業員の5割を在宅勤務に置き換えるところも増えてきました。「満員電車を我慢して通勤し、職場で働く」というスタイルが当たり前ではなくなってきています。

 こうした状況が、個人の転職先や勤務地の選択に大きな影響を与えるのは当然です。「どんな会社が良いか」よりも、「今後どのように生きていくか」といったことを考えてから転職活動を始めるのが自然なことになるでしょう。転職サイトを調べたり人材エージェントと会ったりするよりも、家族とゆっくり今後の人生設計を話し合うことが重要になるかもしれません。

地方のIT企業への転職希望者が増えている

 勤務地として地方を希望する人が増えたときに、どのような転職先が注目されているかについても見てみましょう。先ほども紹介した学情のアンケート結果によると、20代の転職希望者で「特色ある製品を製造する地元の雇用を支えるメーカーの仕事」を選んだ人が38.8%。「ITや情報通信に関わる仕事」が38.4%とほぼ同率になりました。

 特に伸びているのがITや情報通信業界への転職希望者です。「自分自身のスキルを磨きたい」「今後も需要のある業界で成長していきたい」といった声も寄せられているそうです。地方に拠点を置くIT企業は、若手人材採用のチャンスかもしれません。

実際にその場所に住んでみよう

 今回は、U/Iターンについて見てきました。興味がある人は夏休みを使って、候補となる勤務地に1~2週間住んでみることをお勧めします。実際に住んでみたら思っていたのと違った、ということは少なくないからです。

 できれば一斉休業のあるお盆ではなく、それ以外の週で試してみるのがよいでしょう。普段のその土地の様子が分かり、転職した場合のイメージを持ちやすくなります。

 定年退職後に地方で農業を始めたものの、ほどなく都心部に戻ってくる人は後を絶ちません。U/Iターンでも、同じことが起こる可能性はあります。事前の調査や準備は入念にしましょう。

天笠 淳
アネックス代表取締役/人事コンサルタント
天笠 淳 早稲田大学商学部卒業後、IT企業、金融機関にて人事業務を経験。株式会社アネックス、一般社団法人次世代人材育成機構の代表として、働きやすい職場づくりを主なテーマとし、企業の人事、人材開発のコンサルタントを行っている。次世代人材育成機構では、代表理事として、学生の就職活動へのアドバイスや、社会人のキャリア支援を20年以上手掛けている。 アネックスのURLはhttp://www.annexcorp.com/