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 そのことにスガさんは自ら気づき、自分で考えて行動する習慣を身に付けています。そうした資質や姿勢が、採用面接でも面接官に自然に伝わるのでしょう。だからこそ、50歳を超えても転職に成功するのだろうと筆者は分析しています。

 電車で前に座っている会社員がどこで降車するかなど、どうでもよいことに思えるかもしれませんが、それを把握するにはかなりの観察力が必要です。その人の特徴を捉えたあだ名を付けて、自分がどれだけスムーズに席を確保できるかをゲームのように楽しむのも一種の創造力でしょう。こうしたスガさんの能力は、仕事でも発揮されているはずです。

モチベーションはちょっとした発見から

 筆者は毎日のモチベーションは「ちょっとした発見」から生まれると感じています。大げさな何かよりも、小さくても新しい発見が毎日あることで、ルーティンが楽しくなるでしょう。

 スガさんの場合は電車の席の確保でしたが、花の写真を撮る、カフェに行くなど、無意識に実行しているルーティンで新たな発見ができるようになれば、それが自分のモチベーションを支えてくれるでしょう。そうしたモチベーションが、仕事探しや面接にも良い影響を与えるのではないかと思います。少しずつでも毎日視野を広げたら、新しい出合いもあるかもしれません。

天笠 淳
アネックス代表取締役/人事コンサルタント
天笠 淳 早稲田大学商学部卒業後、IT企業、金融機関にて人事業務を経験。株式会社アネックス、一般社団法人次世代人材育成機構の代表として、働きやすい職場づくりを主なテーマとし、企業の人事、人材開発のコンサルタントを行っている。次世代人材育成機構では、代表理事として、学生の就職活動へのアドバイスや、社会人のキャリア支援を20年以上手掛けている。 アネックスのWebサイトはhttp://www.annexcorp.com/