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 緊急事態宣言後、最大110店舗の臨時休業や営業時間短縮による損失があったものの、営業を続けた店舗や通信販売での売り上げがそれを補ったそうです。在宅勤務が始まり、自宅での作業用デスク、オンラインミーティング用のグッズなどをニトリのEC(電子商取引)サイトで購入された方もいるでしょう。

 IT関係の仕事をしている方なら、転職先の候補に小売業界が入ってくるかもしれません。今後コロナ禍が続けば、他の企業でもECサイトを強化したりネットワークインフラを拡張したりといった動きが出てくるでしょう。企業によっては外注だけでなく、社内のEC部門を強化するため社員を増やそうとしているところもあるようです。

 IT業界も好調です。テレワークの広がりや学校の授業のオンライン化、動画といったデジタルコンテンツの視聴者増などが影響しています。

 現場は大変そうです。通信インフラ企業の社員数人に筆者が状況を聞いてみたところ、新規顧客も多く、回線を新しく引いてほしいという要望が相次いでいるとのこと。しかも、提供側(通信インフラ企業)もテレワークや時短勤務などを実施しているため人員が限られており、サービス提供まで時間がかかるといったことも起こっているそうです。

 こうした情報を断片的なニュースで見聞きしても、転職先として意識することはないかもしれません。しかし、遠いと思っていた業界が実はご自身の新天地になる可能性があるのです。日常のニュースにアンテナを張ることをお勧めします。

 最後になりましたが、この連載は今回で100回を迎えました。2018年の連載開始時、世の中がこのような状況になるとは思ってもみませんでした。今後も、転職市場の動向に合わせた情報をお伝えしていきますので、引き続きお付き合いください。

天笠 淳
アネックス代表取締役/人事コンサルタント
天笠 淳 早稲田大学商学部卒業後、IT企業、金融機関にて人事業務を経験。株式会社アネックス、一般社団法人次世代人材育成機構の代表として、働きやすい職場づくりを主なテーマとし、企業の人事、人材開発のコンサルタントを行っている。次世代人材育成機構では、代表理事として、学生の就職活動へのアドバイスや、社会人のキャリア支援を20年以上手掛けている。 アネックスのWebサイトはhttp://www.annexcorp.com/