全1768文字

 実務経験を10年も積めば様々なスキルが身に付くかもしれませんが、チェックする項目が多いほど、検索結果にもノイズが混じりやすくなります。本当に興味が持てる求人を探したいなら、自分がしっかりアピールできるスキル、これから重点的に伸ばしていきたいスキルが何かを意識しておきましょう。

 なお、求人検索の画面に並んだスキル項目は、現在の転職市場で重視されているスキルと考えることもできます。これを、職務経歴書を作成する際に参考にしてもよいでしょう。

働き方や年収には幅がある

 求人検索をする際、働き方を重視するという人も多いでしょう。「リモート勤務」「女性も活躍」「シニア歓迎」などのキーワードで求人を絞り込めます。

 ただし、こうしたテーマは今、どの企業も試行錯誤をしている最中です。取り組みの内容は企業によって様々です。また、例えば「リモート勤務」でヒットした企業でも、一部の部署に展開しているだけで転職先の部署には適用されていない場合もあります。自分の思った通りの働き方ができるかは、求人検索だけでは分からないと思った方がよいでしょう。

 求人は何より給与を重視して探す、という人も少なくないはずです。希望年収を入力して検索すると思った以上に多くの求人がヒットするかもしれませんが、本当に希望の額が受け取れるとは限りません。

 求人の多くは、「500万~1000万円」など年収に幅があります。実際の給与は、その人の能力によって決まります。自分が希望する年収は実はその求人の上限額だったということもありますから、注意が必要です。

 なお、今すぐ転職する気はないが「仮に良いオファーがあったら話を聞いてみたい」と思っている人は、定期的に年収で求人検索してみるとよいでしょう。「2000万円以上」などで検索してヒットした求人をチェックするのは、モチベーション向上に効果的です。

 これからの時代、今働いている会社がいつどうなるか分かりません。転職はしたくないという人も、転職市場の現状や転職のノウハウは何となく理解しておいた方がよいでしょう。遠くない将来、求人検索の年収の単位が円ではなくバーツや元などになり、勤務地も日本以外のものの方が多く表示されるようになるかもしれません。

天笠 淳
アネックス代表取締役/人事コンサルタント
天笠 淳 早稲田大学商学部卒業後、IT企業、金融機関にて人事業務を経験。株式会社アネックス、一般社団法人次世代人材育成機構の代表として、働きやすい職場づくりを主なテーマとし、企業の人事、人材開発のコンサルタントを行っている。次世代人材育成機構では、代表理事として、学生の就職活動へのアドバイスや、社会人のキャリア支援を20年以上手掛けている。