全1264文字

現職の年収より、応募企業の年収を調べる

 では、転職時にはどの程度の年収を想定すればよいのでしょうか。転職活動時は、転職エージェントなどから「年収はいくらくらい欲しいですか」と聞かれることもあります。控えめな金額を言うのも自分を安売りしているみたいだし、提示額は企業によっても異なるし、どう答えればよいか分からない人は多いでしょう。

 こうしたときは現職の給与をベースに考えるのではなく、まず応募企業の標準的な年収を調べてみるとよいでしょう。ネット上にあるたくさんの転職サイトを見てみると、その企業の平均年収やモデル年収などの情報が見つかります。それらを総合すると、何となくの給与水準が見えてきます。その水準を基に、業務内容や役職を加味すれば年収のイメージをつくれます。

 それが自身の希望額に届かないかもしれません。入社時に提示されたポジションと処遇で仕事をしっかりこなし、昇格を認められる人材になりましょう。昇格することで希望年収に到達するという意識で臨めば、モチベーションも保てるのではないでしょうか。

 本コラムで以前も触れましたが、生活を維持するのに最低限必要な額はいくらか、余裕を持った生活をするには追加でいくらかかるかを、パートナーと一緒に10年ほど先まで考えてみることをお勧めします。自然災害やコロナ禍など、人生には想像し得ない事態も多々起こります。10年ほどの長いスパンで必要な生活費を見積もることが、希望年収を定める上で重要になります。

天笠 淳
アネックス代表取締役/人事コンサルタント
天笠 淳 早稲田大学商学部卒業後、IT企業、金融機関にて人事業務を経験。株式会社アネックス、一般社団法人次世代人材育成機構の代表として、働きやすい職場づくりを主なテーマとし、企業の人事、人材開発のコンサルタントを行っている。次世代人材育成機構では、代表理事として、学生の就職活動へのアドバイスや、社会人のキャリア支援を20年以上手掛けている。 アネックスのWebサイトはhttp://www.annexcorp.com/