私が以前働いていた職場の同僚に、経歴がピカピカな女性コンサルタントがいました。能力もやる気もあり、見栄えも「デキるコンサルタント」という印象。一部上場企業の役員たちをも気後れさせるような知識や存在感がありました。

 月日が経ち、彼女は産休・育休を取得しました。さすがは一流コンサルタント、休職中も自己啓発は絶えず続けていました。出産後は、戦略的に保育園の入園枠を確保。WBS(ワーク・ブレークダウン・ストラクチャー)を作成することで、育児の家庭内コンフリクト、つまり夫との家事分担問題も解決しました。あらかじめ作成したロードマップ通りの予定と工数で職場復帰し、元のようにバリバリ仕事をこなしました。

 こうした順調な日々に異変が訪れたのは、彼女が転職活動を始めたときでした。申し分ない履歴書や職務経歴書を作成して、面接に呼ばれ、最終選考まで残る。「合格間違いなし!」と思われるときにも、なかなか内定が出ませんでした。

 そのとき彼女はアラフォー。年齢がネックになったのかと思われましたが、彼女に話を聞いてみると、本当の理由は別のところにあるようでした。面接官から、仕事とは直接関係のないある質問が出されたというのです。

面接で聞かれる「お子さんは何歳ですか」

 その質問とは、子供に関するもの。「お子さんは何歳ですか」「お子さんが風邪を引いたらどうしますか」といった質問が面接時間の大半を占め、なかなかキャリアの話になりません。質問に素直に答え、面接官とは円滑なコミュニケーションをしているのですが、どうしても不採用になってしまったそうです。

 彼女に限らず、転職活動中の女性は出産や育児に関する質問を投げかけられることが多いようです。これらは仕事には直接関係がないことであり、本人の能力を測る指標にはならない、というのが私の考えです。しかし、「子供の病気で休む可能性が高いか」「入社してすぐ産休に入ったりしないか」といったことを最重要項目として気にする企業もあるようです。

 こうした企業は、たとえ内定を得て入社したとしても、女性である、子供がいるといった理由で特別な処遇をされる可能性があります。場合によっては、男女で昇給や昇格に差が付けられます。ですから私は、こうした会社に選考で落とされた女性には、「縁がなかった」とスッパリ忘れて次に進むのが吉だとアドバイスしています。