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 鉄道業界の場合、普段接する乗降客への対応も、地方なのか都市部なのかで異なります。同じ関東でも、駅の乗降客の数によって職場の雰囲気は変わってきます。こうしたことは、どの業界でも見られます。

 コロナ禍では思うようにいかないかもしれませんが、転職先の企業に足を運ぶ機会はできるだけつくったほうがよいでしょう。企業の空気に直接触れ、その場所で自分が働くイメージを持てるか持てないかは、本当に転職するかを決断するうえで重要な判断材料になると思います。

 転職先の勤務地が遠方になりそうな場合も、その土地に行ってみることをお勧めしています。製造業であれば本社は東京、勤務地は地方といったケースも多いのではないでしょうか。選考途中または内定後に、勤務予定地に平日と休日合わせて2日間滞在してみましょう。

 休日だけでなく、有給休暇などを使って平日の様子を見ることがポイントです。普段のその土地の様子が分かり、転職して働き始めたときのイメージを持ちやすいからです。

商談会を活用して効率的に業界研究

 また、対面でその会社の情報を収集できる場も増えてきています。一時は中止が続いていた商品展示会などが、少しずつ開催されるようになってきているのです。

 対面で転職情報の収集というと転職フェアを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実は商談会も狙い目です。志望企業の強みや同じ業界内での立ち位置が理解できますし、ブースを巡ることで効率的に業界研究もできます。筆者自身、コンサルティングに当たっての業界研究や新規事業開拓の参考として商談会を訪れることがあります。

 BtoBのイベントの場合、出展企業は見込み客や提携企業を探すのが目的なので、商談を装ったアプローチはしないほうがよいでしょう。筆者は、ブースで手持ち無沙汰にしている人に「コンサルティングの一環で業界情報を集めています」と伝え、了解を得られたら話を聞くようにしています。

天笠 淳
アネックス代表取締役/人事コンサルタント
天笠 淳 早稲田大学商学部卒業後、IT企業、金融機関にて人事業務を経験。株式会社アネックス、一般社団法人次世代人材育成機構の代表として、働きやすい職場づくりを主なテーマとし、企業の人事、人材開発のコンサルタントを行っている。次世代人材育成機構では、代表理事として、学生の就職活動へのアドバイスや、社会人のキャリア支援を20年以上手掛けている。著書に『転職エバンジェリストの技術系成功メソッド』『オンライン講座を頼まれた時に読む本』(いずれも日経BP発行)がある。アネックスのWebサイトはhttp://www.annexcorp.com/