「オワコンだ」と言う本人がオワコン?
最後にお伝えしておきたいのは、「うちの業界はオワコン」と話す知人がいた場合、本人がオワコンである可能性があることです。自分たちのことを斜陽産業といいながら、他業界からの新規参入を防ごうとしているケースがあります。
知人が言う「オワコン」とは何を指しているのでしょう。「20年前に自分たちが入社したときの40~50代ほど待遇が良くない」「20年前ほど人気ランキングが上位ではない」「20年前は自社製品が市場を独占していたが、新興企業の台頭によってシェアが下がっている」などがあります。
このように「昔ほど楽して仕事ができないから、自分たちはオワコンだ」と言っているにすぎないケースはよくあります。ですから知り合いの話はひとまず話半分で聞いておき、自分が関心があるのならどんどんエントリーしてみてはどうでしょうか。
早期退職や倒産解雇など明るい話題が少ない状況では、「あの業界はやめたほうがよい」「この職種は将来がない」などという話が飛び交うものです。そのままうのみにして、やる気を失うのはもったいないことです。
筆者は研修講師を手掛けていますが、講師という職業は2000年ごろにeラーニングが登場したときから20年間、なくなる商売だといわれてきました。しかし2020年の今も、こうして無事に仕事を続けています。
アネックス代表取締役/人事コンサルタント
