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 今すぐ転職活動をしない人でも、履歴書を用意しておくべし。前回はそんなお話をしましたが、今回は職務経歴書について取り上げます。職務経歴書の作成は履歴書以上に厄介です。初めての人にとってはかなり負担がかかります。

 現在のような景況下、条件の良い求人は公開されると同時に応募者が殺到します。週末にじっくり書こうなどと思っているとすぐに数週間が経過し、気づいたときには募集が締め切られていることもあります。履歴書と一緒に普段からしっかり準備しておくとよいでしょう。

自分の職歴を思い出せない人が多い

 職務経歴書には、これまでに自分が手掛けた仕事や所属した部署などを記載します。これが意外に手間のかかる作業なのです。

 例えば早期退職制度の運用を機に転職しようという方は、入社以来20年以上の社会人経験があるでしょう。新卒のころから現在まで同じ会社に所属している場合、自分がいつどこに配属され、何年何月にどの部署に異動して……といったことを思い出すだけでもまず一苦労です。

 筆者はさまざまな企業で40~50代のベテラン社員向け研修を担当していますが、入社から現在までの働きぶりを振り返って強みを整理する「わたしの歴史」という演習を実施しています。その受講者の多くが「いつ、どの部署で働いたか正確には覚えていない」と言います。2年周期で異動してきた人、在籍していた部署が廃止されてしまった人などもいて、時系列で思い出せないことも珍しくありません。

 転職経験者なら、退職と入社の年月も確認しなくてはなりません。この年月は、履歴書の記載ともきっちり対応させる必要があります。

 本格的に転職活動を始めると、転職エージェントとのやり取りや面接の日程調整などで慌ただしくなります。忙しさのあまり書類作成に十分な時間が割けず、履歴書や職務経歴書の転職年月を間違って記入してしまうことも多いようです。間違った応募書類が送られてくると、採用側としては記入ミス、または経歴詐称の疑いありと判断して書類選考で落とすこともあり得ます。

 特に初めて履歴書や職務経歴書を書く場合はこうしたミスに注意が必要です。余裕のあるうちに、しっかり時間をとって書類を作成しておきましょう。

 自らの異動履歴を手元に持っておくのもお勧めです。企業によっては異動履歴を記録するデータベースを整備しています。ご自身で印刷するか、所属長など権限を持っている人に印刷してもらいましょう。これを持っておけば、書類作成の際に思い出す手間が省けます。