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 筆者が最近増えてきたと感じるのが、民間企業からそれ以外への転職です。中でも、学校法人や公的機関への転職を考える人が多くなっているように思います。

 大学の就職課やキャリアセンターなどで、就職支援を受けた経験のある人が増えたためではないでしょうか。「自分の会社員経験を生かして、学校で就職指導の達人になろう。そして、学生の夢を叶える手伝いをしよう」と考えている転職予備軍によく会います。

 学校法人と一口に言っても、大手の大学になると一般企業よりも規模が大きく、給与などの処遇が良いところもあります。中途採用の規模も大きく、企業への転職とほとんど同じようにも見えます。

学生と触れ合えるとは限らない

 ただ一般企業で働いていた人にとって、学校への転職は、働いてみて初めて気づくことも多いようです。自分が思っていた世界とは違うと分かり、転職を後悔するのです。その1つが、学生との関わり方です。

 学校の職員を目指す人の多くが、学校で学生と触れ合いたい、直接学生を支援したいということを志望動機にしています。しかし実際には、学生との関わりが薄い仕事もたくさんあります。教員や職員、保護者など学生以外の関係者を相手にする部署では、学生と接する機会がほとんどありません。財務や経理、情報システムなどは代表的です。

 特に、若いうちに学校に転職するケースは注意が必要です。会社で一定の経験を積んでいる人は、専門性を評価されての採用になることが多いので、自分のイメージとのミスマッチは大きくないでしょう。しかし若手の場合、はっきりした専門性がなくこれからの可能性に期待して採用されることが多くあります。学生との関わりがない部署に配属され、自分のイメージとのあまりの違いに落胆してしまう人がいます。

 また学校は、一般企業とは職場環境や風土が大きく異なります。「民間企業の経営感覚を生かしてほしい」と言われて採用が決まっても、実際に働き始めてみたらあまりにも違いが多すぎて役に立たないことも多いようです。

 「企業に比べれば目標意識は低そうだ、売り上げ達成へのプレッシャーも強くないだろう」などと高をくくっている転職希望者もたまにいますが、そんな甘い考えは危険です。一般企業よりはるかに経営効率が高く、職員に求める意識や能力も高い学校はたくさんあります。