2018年7月、東京都渋谷区のおしゃれな街、代官山に近未来型のトレーニング・ジムがオープンする。筋力トレーニングマシンを“ウエアラブル化”し、全身の筋力トレを同時に実施することで、常識破りのわずか15分でトレーニングが終わるのが売りである。鏡に写る自分の姿に重ねてアドバイスなどのイラストを表示する、いわば拡張現実(AR)も応用する。

全身を覆うウエアラブル型EMS機器を使い、デジタルミラーを見ながら運動することで短時間・高効率なトレーニングを実現する(写真:MTG)
全身を覆うウエアラブル型EMS機器を使い、デジタルミラーを見ながら運動することで短時間・高効率なトレーニングを実現する(写真:MTG)
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 開設するのは、家庭用EMS(Electrical Muscle Stimulation:筋電気刺激)機器メーカーで「SIXPAD(シックスパッド)」ブランドを扱うMTGである。MTGという社名を知らなくても、現在開催中の2018 FIFAワールドカップ ロシア大会でも大活躍を見せた、ポルトガル代表のスーパースター、クリスチアーノ・ロナウド選手のCMなら見たことがある読者が大半だろう。

家庭用EMS機器「SIXPAD」シリーズの「フルベルトセット」を身に着けるマネキン
家庭用EMS機器「SIXPAD」シリーズの「フルベルトセット」を身に着けるマネキン
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 SIXPADシリーズの製品は、例えばお腹正面の腹直筋に刺激を与えるための「アブズフィット2」は価格が2万5800円(税別)、腹直筋とわき腹の腹斜筋を対象とする「アブズベルト」に「アームベルト」と「レッグベルト」セットにした「フルベルトセット」が12万6300円(税別、S/M/Lサイズの場合のセット価格)と、なかなか高額だ。それでも、2016年の発売から約2年で累計販売台数が100万台を超えるなどのヒットを見せている。

 今回オープンする代官山のトレーニング・ジムの名称は「SIXPAD STATION」で、同社にとって初の実店舗となる。コンセプトは「手ぶらでできるトレーニング」である。

 実はMTGは、国内では数少ない、未上場でありながら時価総額が10億ドルを突破する「ユニコーン企業」と見られる1社だ。2018年7月10日に予定する東証マザーズ市場への新規上場時には時価総額は2000億円を超えるとみられる。さらなる事業拡大のためにリアルのトレーニング・ジム事業に進出し、ウエアラブル技術を活用した先進性で店舗展開を活発化していく。国内で500店舗の開設を目指す。

MTG初のジムとなる、「SIXPAD STATION 代官山」。2階がエントランスや受付、ロッカールーム、1階がトレーニングスペースになっている。初回体験は3000円(税別)、1回利用は8000円(税別)。いずれも、施設利用料、ウエアやタオルなどのレンタル料、飲料水代を含む。なお、月額利用料は非公開とする
MTG初のジムとなる、「SIXPAD STATION 代官山」。2階がエントランスや受付、ロッカールーム、1階がトレーニングスペースになっている。初回体験は3000円(税別)、1回利用は8000円(税別)。いずれも、施設利用料、ウエアやタオルなどのレンタル料、飲料水代を含む。なお、月額利用料は非公開とする
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