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 熊本県は、熊本地震震災ミュージアム中核拠点施設の基本設計者を選ぶ公募型プロポーザルで、大西麻貴+百田有希/o+h(東京・中央)と産紘設計(熊本市)の2社によるJV(設計共同体)を最優秀賞に選定した。優秀賞はアトリエ・ワン(東京・新宿)と 国際開発コンサルタンツ(東京・新宿)のJVだった。

最優秀賞のメインパース。阿蘇の雄大なランドスケープに呼応する、大地と空につながる震災ミュージアムを提案した。右手に見える震災遺構の東海大学1号館校舎まで、スロープで自然にアクセスできる(資料:大西麻貴+百田有希/o+h・産紘設計JV)
最優秀賞のメインパース。阿蘇の雄大なランドスケープに呼応する、大地と空につながる震災ミュージアムを提案した。右手に見える震災遺構の東海大学1号館校舎まで、スロープで自然にアクセスできる(資料:大西麻貴+百田有希/o+h・産紘設計JV)
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 熊本県は、2016年4月に発生した熊本地震の記憶や経験、教訓を後世に伝承する震災ミュージアムの整備に取り組んでいる。“フィールドミュージアム”の考え方を採り入れ、県内の広範囲にわたって点在する震災遺構や地震の痕跡そのものを展示物とする計画だ。それらを地域の拠点などとつないで巡る「回廊型」のネットワークを構成する。プロポーザルでは、その中核拠点となる体験・展示施設の設計者を公募した。「くまもとアートポリス」の参加事業と位置付けている。

建設予定地である東海大学阿蘇キャンパスの現況写真。1号館と断層は被災当時の姿で保存して、熊本地震から得た教訓や自然の驚異などの様々な情報を発信する(写真:熊本県)
建設予定地である東海大学阿蘇キャンパスの現況写真。1号館と断層は被災当時の姿で保存して、熊本地震から得た教訓や自然の驚異などの様々な情報を発信する(写真:熊本県)
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 対象地は、震災遺構として保存する東海大学阿蘇キャンパス(南阿蘇村)の敷地。阿蘇キャンパスでは、地震で出現した断層とその直上に立つ建物の被害を同時に見ることができる。プロポーザルの仕様書では、計画条件として施設規模は2階建て以下、延べ面積1300m2で、原則木造を想定している。

阿蘇山を望む広場(資料:大西麻貴+百田有希/o+h・産紘設計JV)
阿蘇山を望む広場(資料:大西麻貴+百田有希/o+h・産紘設計JV)
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 審査には、アートポリスの公募型プロポーザルで最多となる41件の応募作品が集まり、19年12月23日の1次審査で2次審査に進む5案を選んだ。公開となった2次審査は20年2月11日、熊本県庁で実施。約300人の参加者が見守る中、5チームがプレゼンテーションと質疑応答を行った。

 最優秀賞となった大西麻貴+百田有希/o+h・産紘設計JVの設計コンセプトは「阿蘇の風景に呼応する屋根」。眺望に合わせて緩やかにカーブする平屋の屋根を、敷地を横切るように架ける。駐車場から体験・展示施設、震災遺構へとつながる回遊性を重視し、複数の展示空間をスロープでつなげる。

水平に連なる外輪山を望む企画展示室と交流ラウンジ(資料:大西麻貴+百田有希/o+h・産紘設計JV)
水平に連なる外輪山を望む企画展示室と交流ラウンジ(資料:大西麻貴+百田有希/o+h・産紘設計JV)
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