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 広島県呉市は、「呉市立天応義務教育学校校舎(仮称)」の設計者を選ぶ公募型プロポーザルで、香山壽夫建築研究所(東京・文京)とあい設計呉支社(広島県呉市)の2社によるJV(設計共同体)を契約候補者に選定した。次点候補者はシーラカンスアンドアソシエイツ(CAn、名古屋市)だった。

天応の美しい風景の中に立つ新校舎のイメージ。大屋根は国道31号からよく見え、防災拠点のランドマークとなる(資料:香山壽夫建築研究所・あい設計JV)
天応の美しい風景の中に立つ新校舎のイメージ。大屋根は国道31号からよく見え、防災拠点のランドマークとなる(資料:香山壽夫建築研究所・あい設計JV)
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 2018年7月の豪雨で大きな被害を受けた地域の1つが呉市の天応地区だ。呉市立天応中学校は主要建物に直接の被害はなかったものの、運動場に大量の土砂が流入して学校運営が継続できない状況となり、災害以降、天応小学校の施設内に仮移転して授業を行ってきた。

香山壽夫建築研究所・あい設計JVによる技術提案書(資料:香山壽夫建築研究所・あい設計JV)
香山壽夫建築研究所・あい設計JVによる技術提案書(資料:香山壽夫建築研究所・あい設計JV)
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 天応地区の地域住民によるワークショップでの提言や、両校のPTAが行ったアンケート結果を踏まえて浮かび上がったのが小中一貫教育校(義務教育学校)への移行計画だ。天応小学校の敷地内に体育館や特別教室などから成る新校舎を建てる。併せて、既存校舎の増築改修や既存小学校体育館の解体撤去などを実施する。

地域に開かれた新校舎の配置イメージ(資料:香山壽夫建築研究所・あい設計JV )
地域に開かれた新校舎の配置イメージ(資料:香山壽夫建築研究所・あい設計JV )
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 香山壽夫建築研究所・あい設計JVの案は「だれもがわかる地域のシンボルとなり、教科の特色を最大限に引き出す先進の教育環境をもった、天応地区にあるべきコミュニティスクールをつくる」がテーマ。温かみのある木質の大屋根、教科ごとに最適な機能を備えた特別教室群、瀬戸内への視界が広がる品格のある正門などを提案した。また、柱や梁をすべて鉄骨造にして、建物の軽量化とコスト低減を図っている。

温かみのある木質の大屋根が地域のシンボルとなる(資料:香山壽夫建築研究所・あい設計JV)
温かみのある木質の大屋根が地域のシンボルとなる(資料:香山壽夫建築研究所・あい設計JV)
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