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 徳島県は、県営住宅の整備事業「awaもくよんプロジェクト」の設計コンペで、最優秀作品に内野設計(徳島市)と島津臣志建築設計事務所(徳島県佐那河内村)、カワグチテイ建築計画(東京・杉並)の3社JV(共同企業体)による提案「軸組もくよんが紡ぐ、重なり合う営みと風景」を選んだ。優秀作品はビーツーエーアーキテクツ(東京・千代田)と松村建築計画研究所(徳島県鳴門市)、KAP(東京・千代田)の3社JVによる「積層木板の暮らし~これからの徳島をつくる県営住宅~」だった。

メインパース。周辺への圧迫感を抑えるように2棟に分け、建物を敷地中央にコンパクトにまとめて、敷地内に分節されたオープンスペースをつくる。中庭に緩やかな掘り込みのスロープを設け、東西通り抜けの通路とする(資料:内野設計・島津臣志建築設計事務所・カワグチテイ建築計画JV)
メインパース。周辺への圧迫感を抑えるように2棟に分け、建物を敷地中央にコンパクトにまとめて、敷地内に分節されたオープンスペースをつくる。中庭に緩やかな掘り込みのスロープを設け、東西通り抜けの通路とする(資料:内野設計・島津臣志建築設計事務所・カワグチテイ建築計画JV)
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 「awaもくよんプロジェクト」は、県営住宅の建て替えと周辺空き地を活用した施設整備を対象とする事業だ。コンペでは、全国初となる4階建てで木造現しによる準耐火構造を設計条件として求めた。4階建ての木造現しは、2019年6月施行の改正建築基準法で可能になった。

 同事業では、徳島市新浜町の県営住宅「新浜町団地」に立つ3棟を1棟に集約する。さらに、3棟の跡地を含む周辺の空き地に、福祉や子育て、日常生活の利便性などに配慮した施設を整備することで、入居者を含めた地域住民にとって、より良いまちづくりを進める。

 コンペには、42作品の応募があり、坂本功東京大学名誉教授を委員長とする審査委員会は、20年5月27日にウェブ会議方式で行った1次審査で5作品を選んだ。2次審査は7月8日、公開プレゼンテーション形式で開催し、最優秀作品、優秀作品、入賞作品、各1点を選定した。

提案書の一部(資料:内野設計・島津臣志建築設計事務所・カワグチテイ建築計画JV)
提案書の一部(資料:内野設計・島津臣志建築設計事務所・カワグチテイ建築計画JV)
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 最優秀作品の「軸組もくよんが紡ぐ、重なり合う営みと風景」は、特殊な構法を用いず、地域に根差した材料を使う提案だ。在来軸組み構法と910モジュールという、日本で最も一般的な木造構法と寸法体系を採用し、地域の木材流通事情や計画ごとに異なる様々な要因を柔軟に受け入れ、変化していくことを想定している。普遍性と地域性を併せ持つ、中規模木造建築の開かれたモデルになることを目指す。

北東側イメージ。切妻屋根で木質化された外観とし、時の変化とともに木造低層住宅群になじみながら、柔らかい風景を創出する(資料:内野設計・島津臣志建築設計事務所・カワグチテイ建築計画JV)
北東側イメージ。切妻屋根で木質化された外観とし、時の変化とともに木造低層住宅群になじみながら、柔らかい風景を創出する(資料:内野設計・島津臣志建築設計事務所・カワグチテイ建築計画JV)
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 住宅が閉じて孤立した環境にならないよう、住戸内や共用部、敷地内外の随所に様々な“中間領域”を設けている。例えば、住棟の共用廊下と居住部の間にある「間の間」は、公と私の距離感を緩やかにコントロールする生活のバッファーゾーンだ。「間の間」を介して、日常の生活を感じ合い、災害時には助け合う。

 内外に大小様々な中間領域を持つことによって、人と町が緩やかにつながった住環境を形成する。中間領域は、住民同士や近隣の人々との関係を強め、何かが起こったときの自助と公助の中間、「共助」の力を高めることにもつながる。

配置図兼1階平面図。内外に様々な中間領域を持ち、人と町が緩やかにつながった住環境をつくり出す。住棟は1間と2間スパンのメインフレームが繰り返す単純なプラン構成(資料:内野設計・島津臣志建築設計事務所・カワグチテイ建築計画JV)
配置図兼1階平面図。内外に様々な中間領域を持ち、人と町が緩やかにつながった住環境をつくり出す。住棟は1間と2間スパンのメインフレームが繰り返す単純なプラン構成(資料:内野設計・島津臣志建築設計事務所・カワグチテイ建築計画JV)
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