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 熊本県は、立田山憩の森・お祭り広場公衆トイレの公開設計競技で、最優秀賞に曽根拓也、坂本達典、内村梓、前原竹二の4氏による作品「森と人の輪」を選んだ。4人はともに山下設計の社員。優秀賞は占部将吾、佐藤元樹、西島要の3氏による「立田山と呼応する屋根」だった。

最優秀賞「森と人の輪」の完成予想イメージ。自然(=広場・森)と人(=散策ルート・車からのアクセス)の接点となる位置に屋根を架け、憩いの場をつくることで、森での活動をサポートする空間を併せ持った場所としている(資料:曽根拓也+坂本達典+内村梓+前原竹二)
最優秀賞「森と人の輪」の完成予想イメージ。自然(=広場・森)と人(=散策ルート・車からのアクセス)の接点となる位置に屋根を架け、憩いの場をつくることで、森での活動をサポートする空間を併せ持った場所としている(資料:曽根拓也+坂本達典+内村梓+前原竹二)
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 この設計競技では、熊本市北区の立田山憩の森・お祭り広場に熊本県が建設する公衆トイレの設計案を公募した。2022年3月から開催予定の全国都市緑化くまもとフェアで、立田山がメイン会場の1つである「まち山(立田山)エリア」となっているため、フェア開催までに整備を行う。熊本市中心部から東北に数キロメートルの場所に位置する標高152mの立田山は、市街地に残された貴重な自然緑地だ。

 熊本県が推進する「くまもとアートポリス」プロジェクト事業として実施した。アートポリスプロジェクト史上最多となる279件の応募があり、事前審査で10案を選出。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、事前審査、本審査ともに、審査員のみのオンライン会議にて審査した。

技術提案書の一部。憩いの場をつなぐ円形の回廊は、全方向からのアプローチを可能にするとともに、1つ屋根の下に変化に富んだ景観を生み出す(資料:曽根拓也+坂本達典+内村梓+前原竹二)
技術提案書の一部。憩いの場をつなぐ円形の回廊は、全方向からのアプローチを可能にするとともに、1つ屋根の下に変化に富んだ景観を生み出す(資料:曽根拓也+坂本達典+内村梓+前原竹二)
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 最優秀賞の「森と人の輪」は、丸太を組んだレシプロカル構造(1つの接点に部材が集中するのを避け、部材同士が互いに他の部材を支持し合う構造形式)の柔らかな環状屋根が最大の特徴だ。受賞に当たって、代表応募者の曽根拓也氏は公式サイトで「『立田山の豊かな自然との調和』『丸太の使用による林業活性化』『衛生面の配慮』をコンセプトに据え、森と人が共生できる場所をつくりたいと考えた」と説明する。

 さらに、「『丸太』による構造架構は、豊かな木々がそびえる立田山に自然な風合いを持って溶け込み、また、木材を歩留まりよく使用できるため、日本が古来、大切にしてきた木材本来の価値を取り戻し、森の循環に寄与する1つの解決策になると考えている」とコメントしている。

アクソメ構成図。建築材としての需要が少ない小径の間伐材を「丸太材」として活用することで、間伐材に付加価値を与え、林業活性化に寄与する(資料:曽根拓也+坂本達典+内村梓+前原竹二)
アクソメ構成図。建築材としての需要が少ない小径の間伐材を「丸太材」として活用することで、間伐材に付加価値を与え、林業活性化に寄与する(資料:曽根拓也+坂本達典+内村梓+前原竹二)
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