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 岡山県奈義町は、奈義町立こども園の基本設計者を選定する公募型プロポーザルで、受託候補者に楠山設計(東京・千代田)とマウントフジアーキテクツスタジオ(同渋谷)によるJV(共同企業体)を選定した。次点者はSUEP.(スープ、東京・世田谷)だった。

「奈義町立こども園」のアクソメ図。緩勾配の「ナギヤネ」を交互に配置することによって、乳幼児にちょうどよいスケールを持った内部空間「ヘヤ」と、三方を囲われた安心感のある外部空間「ニワ」が生まれる。「ナギヤネ」の棟が寄り合って「ナギミチ」ができる (資料:マウントフジアーキテクツスタジオ)
「奈義町立こども園」のアクソメ図。緩勾配の「ナギヤネ」を交互に配置することによって、乳幼児にちょうどよいスケールを持った内部空間「ヘヤ」と、三方を囲われた安心感のある外部空間「ニワ」が生まれる。「ナギヤネ」の棟が寄り合って「ナギミチ」ができる (資料:マウントフジアーキテクツスタジオ)
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 このプロポーザルには、関東地方と岡山県を中心に46者から応募があり、2019年10月21日に審査委員会による1次審査を行った結果、5者が2次審査の対象者として選ばれた。11月26日に公開ヒアリングと2次審査会を開催し、意欲、業務の理解度、提案内容、設計コストの4点から成る評価基準を基に、受託候補者と次点者を選定した。

 受託候補者に選ばれた楠山設計・マウントフジアーキテクツスタジオJV が提案した園舎は、東西に延びる通り土間「ナギミチ」を軸として、緩勾配の片流れ屋根「ナギヤネ」を交互に配置した構成。「ナギヤネ」の棟が分散しながら寄り合って、「ナギミチ」をつくり、屋根のない部分は三方を囲われた外部空間「ニワ」となる。地場産の木材を使用したCLT(直交集成板)工法の採用で、工期短縮と工事コストの低減を見込む。

 審査講評では、「新しい建築的な提案によって、従来のこども園にない環境をつくり出しており、全体として景観や園庭環境に対する評価が極めて高かった」と、選定理由を説明している。

エントランスのイメージ。「ナギヤネ」の勾配は、「氷ノ山(ひょうのせん)後山(うしろやま)那岐山(なぎさん)国定公園」を代表する那岐山の穏やかな稜線(りょうせん)と呼応する(資料:マウントフジアーキテクツスタジオ)
エントランスのイメージ。「ナギヤネ」の勾配は、「氷ノ山(ひょうのせん)後山(うしろやま)那岐山(なぎさん)国定公園」を代表する那岐山の穏やかな稜線(りょうせん)と呼応する(資料:マウントフジアーキテクツスタジオ)
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