
(写真:123RF)
システム開発に占めるテスト工数の割合は大きい。特に稼働中のシステムに対して機能の追加や変更をする「エンハンス開発」では、古い機能が積み重なり、テスト対象が雪だるま式に大きくなる。開発工数の半分近くがテストに費やされているという現場も珍しくない。テスト工数が足を引っ張ってスピーディーな機能追加ができなくなると、システムの競争力を落としてしまう恐れもある。今こそソフトウエアテストの無駄取りで効率化しよう。
システム開発に占めるテスト工数の割合は大きい。特に稼働中のシステムに対して機能の追加や変更をする「エンハンス開発」では、古い機能が積み重なり、テスト対象が雪だるま式に大きくなる。開発工数の半分近くがテストに費やされているという現場も珍しくない。テスト工数が足を引っ張ってスピーディーな機能追加ができなくなると、システムの競争力を落としてしまう恐れもある。今こそソフトウエアテストの無駄取りで効率化しよう。
ソフトウエアテストの面倒な作業を人工知能(AI)に任せる。そんな取り組みが始まっている。スタートアップ企業のTRIDENTはプログラミングなしで自動テストのテストスクリプトを作成するサービスのベータ版を公開。デジタルハーツはグラフィックスの動きを確認するテストを自動化する仕組みを開発中だ。
ソフトウエアテストの効率化手法のうち、テスト自動化は特に理想通りに進まないケースが多い。リクルートジョブズの黒田 樹 商品本部プロダクト開発室ITマネジメント部エンジニアリングループグループマネジャーは、テストで確認する内容をあえて限定的にすることで、膨大なテストスクリプトの変更を回避した。
テストの効率化手法はかなり確立されていて、正攻法ともいえるパターンがある。テスト設計で使える3つのテクニックと、テスト実行で効果的な2つのテクニックを紹介しよう。
アフラック生命保険
アフラックは2016年にテストを効率化して工数を引き下げるプロジェクトを開始。施策の実施を始めた2017年には、開発全体に占めるテスト工数の割合を40%に減らせた。2019年には30%にまで下げられる見通しだ。プロジェクト実施前と比べると、約4割ものテスト工数の削減となる。