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ニューラルネットを活用した画像認識を、自動車で利用するための半導体製品が出そろってきた。DNN(ディープニューラルネットワーク)を利用した画像処理を専用チップの形で提供する企業の代表例は、Intel社が買収した米Movidius社である。

 エッジ向けAIチップのひな型を目指す製品が次々に現れている。DNN(ディープニューラルネットワーク)を利用した画像処理を専用チップの形で提供する企業の代表例は、Intel社が買収した米Movidius社である(表2)。買収後も、従来通りの販売や開発は進めるという。「我々のVPU(Vision Processing Unit)の販売は続け、我々のロードマップに沿って組み込み向けの推論ソリューションの開発を続ける」(Movidius社)注10)。このほかフランスGreenWaves Technologies社は、2017年の出荷を目指して「GAP8」と呼ぶ製品を開発している注11)。現時点でこれらの製品が目指す用途は、携帯機器や監視カメラ、センサーを組み込んだIoT端末が中心のようだ。

注10)現行の「Myriad 2」は2014年に登場した製品だが、当時は500MHzだったRISCコアの動作周波数を600MHzに引き上げ、ベクトルプロセッサーや20個あるアクセラレーター回路をバージョンアップするといった改良を施している。
注11)GAP8はRISCV準拠のCPUコアや、CNNに基づくパターンマッチングを実行するTPUと呼ぶユニットなどを内蔵。最大8GOPS、1mW当たり300MOPSの演算性能を目指し、IoT通信向けのソフトウエアモデム技術を組み込む。
表2 CNN処理に向く画像処理プロセッサーの例
表2 CNN処理に向く画像処理プロセッサーの例
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 日本国内でも専用チップを開発する動きがある。GPUコアを提供するディジタルメディアプロフェッショナル(DMP)が、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「省電力AIエンジンと異種エンジン統合クラウドによる人工知能プラットフォーム」プロジェクトの一環で手掛ける。同社のGPUとDNN専用回路を組み合わせ、消費電力1~2Wで1.5~2TFLOPSの性能を目指す。2017年にIPを開発、2018年にもLSIを出荷したいという。エッジ側では推論処理に使うが、同プロジェクトで開発中のクラウド側のサーバーでは学習用にも利用する計画である。