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東京・世田谷区の閑静な住宅街に建つ城戸崎邸は、安藤忠雄氏の代表作の1つ。コンクリート打ち放しの外観は、完成後約30年が経過しても、建て主の丁寧な維持管理によって新築同然の美観を保っている。

 西の住吉、東の城戸崎――。城戸崎邸は安藤忠雄氏にとって住吉の長屋と双璧をなす記念碑的な住宅だ。

 1986年の完成から既に約30年の歳月が経過したが、打ち放しコンクリートの外観には、汚れやクラックがほとんど見当たらない〔写真1〕。建て主であり、建築家でもある城戸崎博孝氏(城戸崎建築研究所代表)が、絶えず最先端の塗装技術を導入しながら、自邸の美観維持に並々ならぬ熱意を注いできたからだ。

〔写真1〕住宅と思えない圧倒的なボリューム感
〔写真1〕住宅と思えない圧倒的なボリューム感
安藤忠雄建築研究所の設計、佐藤秀の施工で1986年に完成した城戸崎邸。安藤氏は、88年にこの住宅で吉田五十八賞を受賞した(写真:安川 千秋)
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