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 IoTやデータ活用で企業が成果を上げるには――。日経 xTECHは、日本を代表するCIO(最高情報責任者)やCDO(最高デジタル責任者)、データサイエンティストなど約40人に集まってもらい、「ITイノベーターズ会議」を開催(2018年5月31日)。「IoT・データ活用、実情と現状打開策」をテーマに議論した。

日本を代表するCIOやCDOなど約40人が集結
日本を代表するCIOやCDOなど約40人が集結
(写真:井上 裕康、以下同じ)

 IoTやデータ活用に取り組んでみて、初めて分かることがある。オリックスでグループIoT事業部長を務める石長浩之氏は、当初のデータ活用方針を変更し、新しい事業の創出を目指している。

最初は成果出ず、新方針で面白い人材集め

オリックス 石長 浩之 グループ戦略部門 グループIoT事業部長

 「データを活用して何か新しいことを始めよ」。こうした使命を受けて、私の管轄するグループIoT事業部は約2年前に生まれました。最初に手掛けたのは、オリックスグループ内のデータを棚卸しして、それを分析するという仕事でした。ところが、これといった成果を生み出すことはできませんでした。「データ分析によって得た気付きに基づいて、業務改善や新事業立案を進める」。こうしたアプローチは駄目なのだと分かり、新サービス創出ありきの方針に変えています。

 グループIoT事業部の仕事の進め方はこうです。まず最初に新しいサービスを立案する。すると、「データを活用するぞ」などと意識しなくても、自然と社内外から必要なデータを集め、利用することになるのです。インパクトのあるサービスを世に出すことが最優先になりますから、突拍子もないことを考えられる人材が欠かせません。そこでデータではなく、人材集めに力を入れました。新しいサービスを作るという仕事に魅力を感じてくれているようで、グループIoT事業部には面白い人材が集まるようになってきました。

オリックスの石長浩之グループ戦略部門グループIoT事業部長
オリックスの石長浩之グループ戦略部門グループIoT事業部長